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素人の物書きです。今一つ垢抜けない文章ですが頑張って書いております。ご覧いただけました…

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素人の物書きです。今一つ垢抜けない文章ですが頑張って書いております。ご覧いただけましたら嬉しいです!

最近の記事

【読書感想文】「ビジネスと人生の「見え方」が一変する生命科学的思考」を読んで

私だけに限られないと思うが、日々を生きていて、もっと視野を広く持て、と言われたことのあるひとは多いだろう。 多くのひとは毎日を生きることに精一杯とはいわないまでも結構なエネルギーを使っていて、長期的にどうキャリア形成していくかだったり、どのような人生設計をしていくかだったり等、長い目で物事を考えていく余裕がなかなかないひとも少なくないかもしれない。 本書は生命科学の研究者で、かつゲノム解析等のベンチャー企業を立ち上げ、経営している高橋祥子さんの新しい著作である。 上述の

    • 2020年:最後の週末の景色

      クリスマスを過ぎると世の中は一気にこの年を締めくくり、新たな年を迎えるモードに。 クリスマスツリーはお正月飾りに模様がえされる。 仕事納めや年末年始の過ごし方が挨拶がわりの話題となり、帰省や旅行のための混雑がニュースとして流れる一方、東京はひとときの静けさが戻る。 ただ、例年どおりではなかった2020年、年の瀬も少し違った風景になりそうだ。 いずれにしても、終わりよければすべてよしとなろうか。

      • 2020年のクリスマス

        今年はひとりで暮らすクリスマス、そんな私であるが、せっかくなのでクリスマスについて書いてみたい。何を隠そう、私はクリスマスの雰囲気が大変に好きである。 街を歩けばクリスマスの装飾の中、恋人とだったり、友人とだったり、家族とだったり、歩いているひとたちばかりであるが、不思議と悪い気持ちはしない。 大切なひとといっしょに過ごせることに越したことはない。イルミネーションの中、瞳を見つめれば、普段、言えそうにないことも打ち明けられる気がしてきそうであるし、外は寒くても暖かい灯りの

        • 【はたらくってなんだろう】幸せとは

          はたらくってなんだろう。 幸せになるための方法だと私は思う。 大学を出て最初に配属された職場でまったく戦力になれなかった私は、恥ずかしいのと罪悪感もあって二年目の担当替えを機にがむしゃらに働くようになった。効率がよいとか、出来がよいとはお世辞にも言えなかったと思うが、それでもそんな私を見てくれているひとはいて、少しずつ人生が変わり始めた。 初めて外回りをし始めたときもそうだった。コミュニケーション達者とは言えず、人付き合いも不器用な私であるが、時にプライベートを顧みずに

        【読書感想文】「ビジネスと人生の「見え方」が一変する生命科学的思考」を読んで

          「楽園のカンヴァス」を読んで

          先日、原田マハさんの楽園のカンヴァスを読んだ。 本書はフランスの画家であるアンリ・ルソーのある作品の真贋の評価をニューヨーク近代美術館のキュレーターであるティム・ブラウンと日本人研究者の早川織江の二人が行う過程での心理を描写するものとなっている。 その作品の評価は作品に関しての古い物語を一日一章ずつ、七日間かけて読み進めることで行われるが、物語の最終盤で呈示されるキーワードは「永遠を生きる」である。 その言葉は直接的にはアンリ・ルソーにとっての大事なひとが彼の作品のモデ

          「楽園のカンヴァス」を読んで

          【旅する日本語】常連

          ある雑誌の対談記事に書かれていた「たとえ年に一回でも、継続して来てくれるお客さんは立派な常連さんですから」という一節が印象に残っている。 私はここ数年、年に一度、福岡の博多を訪れているのだか、その際に決まってお伺いしているあるお店がある。そのお店を切り盛りされているご夫婦は独り黙ってお料理とお酒をいただく私の名前を初めて伺ったときから何故か覚えていてくれ、少しずつお話しもさせていただくようになって、お伺いする都度、安心と元気を与えてもらうようになっていた。旅がもたらしてくれ

          【旅する日本語】常連

          【旅する日本語】つながらない時間

          旅はひとに与えられるべき、つながらない権利の行使の一形態であるように思う。刺激を求めて旅に出るひともいるし、ストレスから解放されるために旅に出るひともいる。ただ、共通して言えるのはそれが日常からの隔絶を求める欲求に誘引されるということなのだろう。 私は東日本大震災の直後に香川県の高松に赴任することとなった。当時の東京は被災地のそれとは比べるべくもないが、そうはいってもとても平静といえる状況にはなく照明の明かりもひとの気持ちも暗いものであったと記憶している。そんな中、当地で感

          【旅する日本語】つながらない時間