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ステファノ・ボエリ「垂直の森」(2014年)

建物全体が植物に覆われている。
この発想はすばらしい。

そこで浮かんでくる問いは、この建築はどの程度環境問題に貢献するのだろうか、というものだ。
もちろん、植物は空気をきれいにする。ただし、そのためには大量の植物が必要だ。このビルは、確かに、植物に覆われてはいるが、効果は限定的なのではないかと思う。

それでも、世界にもっとこういう建物が増えたらいい。世界の標準的な建物がこういうものになれば、地球の空気もきれいになるのではないか。そんなことを本気で考えるほど純粋ではないけれど。

現在、環境問題はただのビジネスだ。儲かるからやっている。この建築がビジネスではないとはもちろん言えないのだが。
二酸化炭素の排出量を減らすための努力は、表向きの数字をやりくりするのではなく、このように植物を増やすという行為によってのみ達成されるのだと思う。

https://inbo.com/nl/projects/biodiversiteit-in-twee-torens-wonderwoods-utrecht/

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