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坂田和實「ひとりよがりのものさし」(2003年)

「古道具坂田」主人によるエッセイ。
自分はまだ工芸と民藝と古道具と骨董品の違いがよくわかっていない。
本書で扱われているものは、おそらく「古道具」なのだろう。
とにかく主人が美を発見したアイテムを紹介している。

長い時を経てぼろぼろになったアイテムが多いのだが、見ていると、なんとなく味わいがあるような気がしてくる。古道具というよりは博物館に展示してあるような「瓦」のようなアイテムもある。
本を眺めていて楽しいのだが、所有したいかというとそうでもない。

ただ、アート・ファッション界隈では民藝関係に注目が集まっている印象がある。
具体的には村上隆や、UNDERCOVERの高橋盾、NIGO®あたり。
これから大きく発展するという感じではないのだが、フォローしておいたほうがよいかな、という印象を持っている。

「美しさは知識からは見えてこない。自由な眼と柔らかな心がその扉を開く鍵らしい」という言葉が心強い。

まだまだはっきりとしたイメージも持っていないのだが、民藝関係への入り口としては読んでおいてよかった本。

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