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微妙な距離が好きなんだ

校舎の屋上で、街を見渡す。
しょぼい街なんだ。いつかここを出ていく。お決まりの文句を言いたいところだけど、出ていくあてはなかった。かといってこの街で進学して就職をする自信もない。
どうするのか、自分では決められない。決めなきゃいけないんだけど、何も思い付かない。自分で決めた道は全部間違っている気がする。
クラスで派手な格好している女の子を思い出した。思い出したんじゃなくて、いつもその子のことを考えている。彼女と一緒にいられたらいいなと思っている。付き合うなんて無理だけど。付かず離れずで一緒にいたい。今のように。ただのクラスメイトとして。

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