地域おこし協力隊とは?鳥取県智頭町に移住された方を見ていてずっと感じていたこと
今日は真面目なお話。
鳥取県智頭町が生き残るための地域おこしについて考えてみたい。
智頭町では10数年前から都会からの移住者が増えては減ってを繰り返している。地域おこし協力隊の方も増えては減ってを繰り返している。
移住者が増えている原因は森のようちえん事業があるから。都会で自然に触れないまま大人になるよりも自然の中で子供の意思を尊重したいという考える都会の保護者の方が増えている。
またこの流れは2011年の東日本大震災で福島原発の近くで暮らすことへの健康被害を考慮した方も智頭町だけではなく鳥取県への移住を増やした流れがある。
それで、10数年後の今、どうなっているのかというと、私は教育現場にいるので教育現場から見えたことを語りたい。
結論から言うと、鳥取へ移住された子どもがいらっしゃる家庭は早ければ中学進学、遅ければ高校進学時に都会へと帰っていくか青翔開智中学校高校学校へと進学する人が多いように思う。鳥取県の公立高校は選ばないのではないかとそう感じたのも6年くらい前の話。
この流れが見えたときに私は確かにそうだよねとすごく納得した。
都会の思考的にエリートのみなさんが、鳥取県の公立高校なんか選ぶはずがないと。私は鳥取東部地区の一番の進学高に通っていたが、ここに通っていた人たちが全員優秀だったかといったら疑問に思う。
私は自我の強い智頭町から自己主張の弱い鳥取市民がたくさんいる学校に通ったからこそ物足りないなと思っていた。そのくらい勉強ができる人の集団の中でも積極性が全然足りない人の集まりの中で高校時代を過ごした。
これが東部地区のトップ高校。東大に行ける人以外はただの凡人。やる気もない。目立ちもしない。ただただ歴史があるだけの高校。
こんな高校を都会からきている思考的にエリートのご家庭が選ぶはずがないんですよね。絶対ものたりないに決まってる。
だから進学時に自分が住われていた都会に戻ってしまう。
戻れる場所があるというだけでもう田舎にずっと縛られている人間からすると勝ち組ですよね。うらやましいと思う。選択肢がいっぱいあるのだから。
いや、ほんとにうらやましくて仕方ないですよ。選択肢が多いというのは。
田舎は田舎にあるものだけで選ばなければならない。お金もないから好きな地域に1人暮らしをするわけにもいかない。
移住し続けられる環境があるならそんな人生歩んでみたかった人なんていっぱいいるんじゃないかな。
そもそも都会に生まれているだけで田舎の人間よりもいろんなことで選択肢が多いんです。
その選択肢が多い都会の人たちに総務省があたえたラッキーなお仕事「地域おこし協力隊」。
智頭町でも成功しているようにメディアは報じると思うんですが志半ばで都会に帰っていく人を私はたくさん見てきました。
智頭町役場がほぼ臨時職員として使っているだけだと私は認識しているので、大きな夢がある人こそ挫折して都会に戻っていくように思う。
この大きな夢がですね、おそらく智頭町民が願っていることと乖離しているんですよ。たぶんそうです。
都会から来る人は智頭町の環境を利用して夢を叶えたいと思っているのですが、その夢は地元民は賛成しかねないことであることもあります。
大きな夢を語れば語るほど、田舎の人はそんなことは望んでいない。
なんでそんなことが起こるのかずっと考えてきた。
ほんとにずっと考えてきた。
都会で生まれた人と田舎で生まれた人の価値観が違う。
だれか1人でも智頭町民がほんとうに望んでいることをヒアリングしてくれただろうか。地元の力あるおじさまの意見を聞くだけではなく、末端で生きている子育て世代や子どもたちの声に耳をかたむけてくれた人がいただろうか。
正直、智頭町役場や地域の力あるおじさまの考えは声が大きなだけで一般的ではない。むしろ住んでいる人からは敬遠されているおじさまであることも多い。声が大きいということはそういうことだ。組織内から浮いているということもある。
そういう現実とは違う場所でよくわからない地域おこしが起こっているのが智頭町なんじゃないかとずっと思っている。
智頭町はほんとうにこのままでいいのだろうか。
何年も何年も考えているけどいまだ答えは出ない。