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【リハビリ論】良くするってなに?

お疲れさまです。
ちーよねです。

リハビリを実施していく上で、良くなった・悪くなったという表現があります。

私自身よく耳にする言葉であり、リハセラピストは避けて通れない言葉だと思います。

ただ、最近この言葉に疑問を感じるようになったため、【良くする】について考察していきたいと思います。

特に、「患者さんの症状を良くできない」「本人は良くなったと言っているけど、私自身はそう思わない」と悩んでいるあなたに向けた記事となりそうです。


「良い」はあくまで主観

リハビリテーションにおける良くなった・悪くなったというのは、患者さん本人が決めることです。

客観的な数値で表現できるもの以外は、当人の感覚で決められます。

例えば人間関係
他者同士の関係性に関しては、あなたの視点から見ると良いけれど、当人同士は悪い場合があります。

リハビリでは、筋力や可動域など、客観的に表現できるものもあります。
ただ、生活の質に関しては客観的な表現が難しく、本人の主観によるものが大きいと考えられます。

その場合、究極行ってしまえば患者さんが良いと思えばそれで良いわけです。

見た目を良くすることに拘らなくていい

よく、痛みが完全になくなる可動域や、教科書通りの歩容にこだわるセラピストを見かけます。(新人からベテラン問わず)

患者さん自身が問題ないと思っていた場合、そのような質の追求は完全にこちらのエゴとなってしまう可能性があります。

場合によってはそのような介入は必要となってきますが、患者さんが求めているのはもっと根本の部分だったりします。

患者「ここまでできたらもう十分です」
あなた「いや、もう少しこの部分を改善させていきましょう」

このような関わり方になっていませんか?

良くできる範囲は決まっている

例えば痛みに関しては、原因がかなり複雑です。その原因は、リハビリの許容範囲外である場合も多くある印象があります。

痛みを完全に無くすことや、歩容を完璧に正常に近づけることに拘りすぎて、介入範囲外のことまで考えてはいないでしょうか。

【影響の輪】と、【関心の輪】という言葉があります。

関心の輪は、自分が関心のある事。影響の輪は、関心の輪の中で自分の力でなんとかできることを指します。

例えば、他人の言動に関心があったとしても、他人を変えることはできません。

逆に、自分の行動や発言は変えることができます。

これと同じで、患者さんの身体機能は変えることができても、患者さんの内面は変えることができません。

あなたが取り組んでいる介入は、自分の影響の輪の範囲内か否かを、常日頃考えながら行動していく必要があります。

終わりに

新人時代、歩容の改善や疼痛消失に拘りすぎた介入をしていました。

当時の先輩に、本人が良いと思えばそれで良いじゃんと言われてから、私の中で考え方が変わりました。

自分の満足いく介入ができるかどうかではなく、患者さんのQOL改善につながっているかどうかを考えながら介入していけると良いですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
頑張るあなたの毎日にプラスαできたら嬉しいです。
お互い頑張りましょう。

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