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受験の英語をムダにしないで!

 こんにちは。ちょっと今日は英語講師として書かせてください。
私は英語講師もしており(注1)、未就学児から事業をグローバル展開やインバウンド仕様にしたい大人の方まで教えています。
 毎年のように、受験対策のためにレッスンを希望される生徒さんの親御さんからお問合せをいただきます。非常にありがたいことで、全力で一緒に頑張っていくわけなのですが、ちょっと最近気になっているのが「まだいいかなと思ってた」の親御さんの言葉。
 学校生活を楽しんでいるようだし、部活も頑張ってる。
 あんまり受験だ勉強だと言うのは可哀想で……とおっしゃるのはすごく優しいなと思います。
 思うんですけど、実はその優しく聞こえる言葉が、お子さんを苦しめるかもですよ。
 というのが、本日のnoteです。
 私自身がほぼ(英語に関しては)授業はまるっきり聞かずにボッケーとしていたような人間なので、偉そうなことは何にも言えないのです。が!
 中学にしろ高校にしろ、受験を意識せずに勉強せずにやりたいことだけやって3年間を満喫して過ごさせるのであれば、その先に成績が求められる選択肢は、諦めなきゃいけない。その覚悟を持たなきゃならない……と思います。よほどIQ高くて見ただけで記憶できるような特殊能力を持ったお子さんは別ですが……
 よく3年生になったらやらせます、や「そのうち自分で意識を持つでしょう」などと耳にしていますが、高校生はともかく中学生ってまだまだ自分で将来をしっかり設計して進めるほど成熟していません。だからこそ、いつ頃勉強を意識するか、何を目指して何をどれだけ頑張るのか、と言う意識を持つには大人の先輩である親御さんがサポートすべきところなんじゃないかと思います。
 
 今現在も中学生クラスを教えていますが、みんな体は大きくなっても小学生の子達と同じようにお菓子で喜ぶし、まだまだ幼い部分があります。
 自主性を持たせること育むことはもちろん大事。
 だけど、親御さんが「まだやらなくていい」感覚を持たれてたら、どうなると思いますか?
 よっぽど明確に行きたい学校、やりたい将来像が見えている子以外は勉強なんてなんとなくやるだけです。そして私が今日とてもここで強く言いたいこと。
 それは、受験の英語は短期間ではなんともなりません。
 英会話は別です。極端な話、通じりゃいいんですから。出川イングリッシュだってルーイングリッシュだって身振り手振りのみだっていいんです。通じりゃこっちのもんですし、うちの予約サイトでうたってる通り1ヶ月あればなんとかなります。私がそうでしたから。
 だけど、受験英語は別物です。
 単語、文法、リスニング力、それも中高生に求められるのは筆記ですから、スペルミスも命取りになります。積み重ねる知識と耳の訓練だけが、受験の突破方法なんです。
 
 英語は言語です。方程式を丸覚えすればなんとかなるわけではない、というのがなぜかあんまり理解されていないなぁと感じる今日この頃です。
 そしてたとえば元々英語が嫌いな子が、受験の数ヶ月前などからぎゅうぎゅう詰めに勉強をしたとして、見事に合格されるとします。
 合格はいいのですが、講師として懸念するのはそこからなんです。
 それだけ詰め込んで勉強して、英語のことが好きになりますか?
 私だったら、嫌です。
 合格したら、もう見たくもないですね、正直。
 実際に高校に合格した後はそんな心境だったと、うっすらですが記憶しています。
 知識だけじゃダメ、耳も鍛えなければリスニングが困りますし。どうせやるなら、まだご本人が英語を楽しめる余裕のある時期から週一のレッスンで理解しながら楽しめるステージづくりをしてほしいなぁと。
 だってせっかく、せっかく嫌いだったり苦手だったりの英語に時間を割いて向き合ってくれたんだから、せっかくそれだけ覚えたんだから。
 将来に活かせるツールになるはずなんです。
 出会いが「詰め込み受験英語」でさえなかったら。
 本当に心からもったいないなぁと……思っています。
 受験英語でもできる限り楽しくするように心がけていますが、やっぱり余裕がある時は色々遊べるんですよ、覚えた英語で。
 変な文を作ってみたり、有名人の投稿を読んでみたり、いろんな面白いことができるんです。あぁ、もったいない。
 
 これから受験生になるお子さんをお持ちの方、どうかどうか。
 お願いですから、せっかくの英語を覚える機会をつらくて嫌なものにしないよう余裕持ってスクールなりレッスンなりの環境を与えてあげてください。

 (あっ、うちはZOOMでレッスンなので全国どこからでもOKですよ)

 いろんなスクールもあるし、いい先生に会って、世界を広げてほしいなと思います。


(注1)ご存知ない方のために。奏ちよこの仕事はカラフルアーチスト(絵と立体創作家)、Web作家、英語講師・通訳です。

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