[アニメ映画感想] 風の谷のナウシカ:植物の発する毒によってじわじわと滅亡していく人類の前に降り立ったひとりの姫様のお話
テレビでも何度も放送されているので見たことのある人も多いかもしれないけれど、これは一度もナウシカを見たこと読んだことがない人向けの記事です。
『風の谷のナウシカ』は宮崎監督の代表作の一つではありますが、ジブリ作品ではありません。
ジブリができる前の作品なんですね。
当時はまだ実績の少なかった宮崎監督の作品として、原作のないものはダメと言われて、先に漫画の連載が始まり、その途中で映画化されました。
この漫画、12年をかけて完結に至り、映画はそのほぼ冒頭の部分と言えるような内容だったりします。
私は映画からナウシカの世界に入りましたが、その後漫画を読み、そのスケールのデカさに度肝を抜かれ、現在は断然漫画推しです。
ここでは「ナウシカ」がどんな物語なのか全く知らない…という人に向けて記事を書きたいと思います。
そういうことなら見てみよう読んでみよう…と思ってくれると嬉しいな。
舞台は現文明が滅んだずっと後、恐らく西暦3000年代くらいかな。
汚染された大地には猛毒の瘴気を発する植物がはびこり、人の住めない腐海(森)が広がっている。
森には巨大化した蟲たちが生息している。
主人公のナウシカは海からの風でかろうじて腐海の毒が届かない辺境の小国「風の谷」の族長の末娘。母や兄弟たちは腐海の毒により故人である。
族長も病に侵されているために、ナウシカが長の代理を務めている。
そんなこんなで少しずつ毒に犯されながらも平穏に暮らしていた風の谷だったが、ある日突然、大国トルメキアの大型船(飛行機)がやってきて谷に墜落する。
翌朝、墜落機の残骸から、巨大な繭のようなものが焼け残り発見される…。
それは、工房都市国家ペジテの地下から発掘されトルメキアが奪って来た世界を滅ぼすかもしれないものだったのだ…。
繭のせいでトルメキアの支配下に置かれた風の谷。ナウシカと城オジは第四皇女クシャナに同行することになる。
こうしてナウシカはそれまでの日常を捨てて世界に出て、様々な現実を目の当たりにするんだ。
毒々しくも美しい腐海の植物がそびえる風景に、蠢く巨大な蟲たち。そしてその中をメーヴェと呼ばれる小型ジェットグライダーでナウシカが飛んでいく姿は、SFなんだけどファンタジーでもあって、この世界観にゾクゾクしちゃう。
映画ではナウシカはまるで聖人のようで、こんなやつおるかいっ!! ってなるかもしれないけど、漫画だともう少し人間くさくてよいです。
彼女がこう達観しているのには理由もあるんだけど、映画だとそこまであんまり解らないかもしれない。
ぜひ漫画を読んでほしいのだ。
宮崎監督自身は、この漫画の結末にあまり満足していないようなんだけど、終盤で明かされるこの世界の真実に度肝を抜かれて、うーん、やっぱり宮崎監督は預言者なのかもしれん…と思ったりしたよ。
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