置かれた場所で咲く人生でも私は幸せですが何か？
ずいぶん前にベストセラーになった、故・渡辺和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」。
最近ではこの本の内容が今の時代にそぐわないといった理由でだいぶ否定されているようだ。
確かにそのような生き方は時代に逆行していると思うし、置かれた場所から出た方が大きく花開ける人も多いのかもしれない。特に女性は。
だからそのような考えをまったく否定しない。無理におかれた場所で咲こうと頑張るよりも、自分に合った環境で大輪の花を咲かせる方が絶対いいに決まっている。
その一方で、「置かれた場所で咲く」を地でいく人生を送ってきた私からすれば、その生き方を攻撃的に否定する人には違和感を覚える。
もっと言えば、性格が悪い私は常々こう思っている。
置かれた場所で咲く人生でも私は幸せですが何か？
あなたは置かれた場所から出たから不幸になっちゃった？
……あら、失礼。
◇
そもそも「置かれた場所から出て咲く人生」だけが正解ではない。「置かれた場所で咲く人生」でも、本人が今幸せならそれがその人にとっての正解だと思う。
言い換えれば、
大きなお世話
外野が干渉するな
ほっといてくれ
である。
そういう考えを「老害」と言いたければどうぞご勝手に。私は私のやり方でこれからも生きていくのでお構いなく。もちろん周囲にこの生き方を押し付けないのでご安心ください。
◇
私の前半生は困難の連続だったが、当時の社会環境や時代背景、「困難から逃げずに立ち向かう」という自らの厄介な性格ゆえに「置かれた場所で咲く人生」になってしまった。
しかし、置かれた場所で困難に立ち向かったこと得たものは意外と多かった。
まず、スルースキルや難しい問題に直面した時ほど肝が据わって落ち着いて対処で切るスキルが身に着いた。
また、高い交渉力も身に着き、トラブルに困った人から交渉の方法について相談されることも増えている。
今やっているライターの仕事でもそれらのスキルは大いに役立っている。
ついでに言えば、困った人間との間で生じたバトルで負けないほど押しが強くなってしまった。それは悪い変化かもしれない…
◇
これらのスキルは、間違いなく「置かれた場所」で困難に立ち向かってきたからこそ身に着いたものだ。
中々難儀な思いはしたが、それが功を奏して私はだいぶ強くなった。そして、これまでの人生で今が一番幸せだと感じているのもそのおかげだと思う。（客観的に見て幸せかどうかはわからないが）
◇
もちろん、「置かれた場所」から出たら出たで、別の役立つスキルが身に着いただろう。でも、私は今の人生や今の自分が非常に気に入っているので、そんなことはもはやどうでもよい。
置かれた場所で咲くのだって一つの生き方だ。多様性を尊ぶ社会でなぜその生き方を否定されるのか私はわからない。
著者の渡辺和子さんだって別にその生き方を押し付けていたわけではなく、あくまでも「一つの生き方」を提示したにすぎない。それはこの本を最後まで読めばすぐわかることだ。
しかし、内容をよく知らない人が変な形でタイトルの言葉を拡散してしまい、それが独り歩きして変な形で人の心に刺さってしまったのだろう。
有名人など拡散力が高い人の心にも「置かれた場所で咲きなさい」は変な形で刺さってしまったようで、その言葉（生き方）は特に若い世代から忌み嫌われている感が強い。
その言葉が自分には受け入れられない気持ちを吐露するのは自由だが、その生き方を受け入れた人間まで悪く言われるのはおかしいことだ。
何度も言うが、「置かれた場所で咲く」ことへの批判は一方的な価値観の押しつけだ。それこそ多様化の時代に逆行した行動ではないか？
そのように言う私が「老害」ならあなた方がやっていることは一体何なのか？なんと狭量なことよ。と私は思う。
◇
まあ、そうは言っても、誰でも自由に意見が言える良い時代になったからこそ、私とは異なる意見が色々出るわけで。
感情的には到底受け入れられない意見もあるが、それもまた一つの考え方である。その人はその考え方をベースに自らにとって「正解」と言える人生を模索しているのだろう。私自身が今もそうであるように。
そう考えれば、置かれた場所で咲く人生を否定したい人の気持ちも頭では理解できるし、それがその人にとってよい人生につながるなら悪くはないだろう。
◇
というわけで。
色々ぐだぐだ言ってしまって申し訳ない。なんかモヤモヤしていたものでついnoteに吐き出してしまいました。
で、本当に私が言いたかったことを要約すると、
あなたに私の考えを押し付けないから私にもあなたの考えを押し付けないでね
「置かれた場所で咲く人生」をよしとする私に余計な口出ししないでね
の2つです。最初からそれだけ書けばいいのに＞自分
でも、ホントそれを直接やられると私は非常に迷惑なのでやめてね。お願いします。
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