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好きな茅原実里の3曲を熱く語る!noteフェスお題企画に乗っかってみました

noteやってる方で音楽好きな方はご注目の企画が開催中。その名も「#スキな3曲を熱く語る」。

本企画は10月15日(金)〜17日(日)の3日間にて開催されるnote CREATOR FESTIVAL(略称「noteフェス」)のお題企画と位置付けられているそうなので、今回noteフェスのレポーターとして参加する私としては見過ごせない!ということで書かせていただきますよ。ええ推し活と言われても!!

歌手、声優として活躍する茅原実里さんの存在と楽曲をひとりでも多くの方にお届けすべく、今回の選曲は「興味を持ったらすぐに聴ける」を最重要視してセレクトしました。なお文中の表記は「茅原実里」(ちはらみのり、と読みます)または愛称の「みのりん」のいずれかとさせていただきます。

彼女について詳しく知りたいよという方はこちら。

なおここで紹介している3曲はそれぞれ私の過去記事でもレビューしております。そのため表現が酷似していることもあるかと思いますが、それはもう同じ人が同じ想いで書いているので、悪しからずご了承くださいませ。


1.現在に繋がる原点「純白サンクチュアリィ」

純白サンクチュアリィ
歌:茅原実里 / 作詞:畑亜貴 / 作曲・編曲:菊田大介

茅原実里と言えばこれ。まさに代表曲であり、彼女の象徴たる一曲です。

クリスタルボイスと呼ばれる透き通った声に、茅原実里ならではの特徴ある歌い方。一分の隙もない活舌。聖域を思わせる神々しい響き。リズミカルでありながら疾走感のある曲調。曲全体を包み込む純白の輝き。

…なんて陳腐な言葉しか出ないのかと、自身の語彙力の無さを呪う次第でございます。如何に想いを尽くそうとも、この歌に紡がれた白い言葉の前には為すすべもありません。それは疲れた心を癒し、汚れた魂を純粋へと戻してくれる聖域。その扉の前にいま貴方は立っています。

聴けば分かる。聴けば分かるのです。騙されたと思って上のプレイボタンをタップしてみてください。歌が始まるまで何とわずか10秒。伴奏すらなく突然始まり、貴方を純白の世界へと誘います。出だしの部分がおよそ20秒程度なので、そこまで聴けば貴方の好みに合うかどうかは分かるはず。立ち去るのはそれからでも決して遅くはありません。

もし気に入ってくださったならば…おめでとうございます。貴方の音楽視聴ライブラリの中に、いま茅原実里が新たに加わりました。この独特の発声はこれ以降の歌でも継承されているので、ぜひ様々な彼女の歌を聴いてみてください。以前に私が書いたレビューなどもよろしければご参考に。

タイトルに「現在に繋がる原点」と書きましたので、ここで茅原実里の音楽活動の軌跡について触れておきましょう。

ネットで知ることが可能な情報によれば、最初はエイベックス系の会社に所属していたとのこと。2004年12月22日に初のアルバム「HEROINE」がキングレコードよりリリースされ、これにて念願の歌手デビューを果たしました。しかしその後につながる歌の仕事がなく、2007年1月24日に移籍先のランティスより「純白サンクチュアリィ」をリリースするまでのおよそ2年間、彼女は歌手としての仕事を確保するためにギターを習って秋葉原で路上ライブを行なったり、マネージャーも必死に営業活動をするといった奮闘の日々を送ることになったのです(このことはファンの間で「干されていた時期」と呼ばれたりもしています)。

ん?でもそれならレコード会社が異なるにせよ、彼女の原点は「HEROINE」なんじゃないの?…と思っていま「HEROINE」を聴くと、いやこれが本当に同じ人物によって歌われたのかというくらい、歌のクオリティがまるで別物なのです。「HEROINE」の楽曲もそれはそれで美味いなと感じるのですが、「純白サンクチュアリィ」以降に彼女が見せるあの独特の発声や神がかった活舌とは程遠いと感じます。その空白の2年間、どれほどの艱難辛苦が彼女をあそこまで変えてしまったのかと、路上でギターを弾きながら歌っていたという日々に想いを馳せずにはいられません。

茅原実里のアーティストとしての原点がどこかについては人によって意見も異なるでしょう。私はやはり、現在の彼女の存在を決定付けたという意味で「純白サンクチュアリィ」が原点と言って良いと思っています。音楽活動を再開する始まりとなったこの曲は彼女の印象を一気に決定付けました。それ以降の彼女の音楽はまさにこの輝きをまといながらそのクオリティを上げていったと言っても過言ではないでしょう。始まりにして至高への原点。それが「純白サンクチュアリィ」なのです。


観なければ分からない!超絶の咆哮「Paradise Lost」

Paradise Lost
歌:茅原実里 / 作詞:畑亜貴 / 作曲・編曲:菊田大介
喰霊-零-』オープニングテーマ

お次は先ほどまでのキラキラした世界観とは打って変わってハードロック色の強い楽曲。「純白サンクチュアリィ」と並んで彼女のライブでは外せないタイトル「Paradise Lost」について語ります。ライブでこの曲がかかると客席のサイリウム(キングブレード)が一斉に赤く染まり、歌い手である茅原実里がスタンドマイクを手に取って振りかざし、ギターは轟き、場内のボルテージは最高潮に達し…まさに会場を焦がさんばかりの熱いステージが幕を開けるのです。

そう、ライブです。

音楽は聴くものですが、この曲は、この曲だけは、絶対にライブで「観て」ほしい。確かにCDも良いですよ。私も最初はCD聴いていい気持ちになっていたし。でも、ライブでこの楽曲を一度観てしまったら、もう、もう…。

百の文言より一の再生だっ!!どうしてもこれだけは皆様に見てほしくて、YouTubeを探しまくってランティス公式のライブ映像を見つけてきました。

観てください、頼む!!お願いだから!!

激しいイントロからの歌い出し(Aメロ)はちょっと物悲しく静かな感じで始まるのですが、Bメロに入った途端ギアを変えてスピードを増していき、サビで爆発するという…まぁ書いてしまうとお決まりの音楽構成ではあるのですが、爆発力が半端なものではないのです。歌っている方も熱いシャウトをブチかましておりますが観客の側も負けちゃいない。みのりんがマイクを向ければ客席全員がそれに呼応するように歌う(叫ぶ)。まさに会場全員で作り上げるステージです。

そして最大の見せ場が2番の終わりよりはじまる間奏からのCメロ。
上にあげた動画ではちょうど3分をまわったあたりのところ。
ここだけは歌詞載せちゃいます。

Lost ~ the ~ pa ~ ra ~ dise ~ Ah ~ Ah ~ Ah ~ Ahaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa--------!!!!!!!!!

観てください、頼む!!お願いだから!!(2度目)

いやもう失礼を承知で言うけど、人間じゃないよこれ。
曲の中で最もキーの高いところから放たれる超絶のロングトーン。

Ahaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa--------!!!!!!!!!

何をどうやって、どこから声を出したらこんなことができるのか?

歌唱力の化け物とか、もはや狂気に達している領域とか、いろいろな賛美の言葉が浮かんでは消えていくけれど、絶対に観ないと分かりません。これがちょっと大げさとか言い過ぎではと一瞬でも思ったならば、先ほどの動画に戻って再生ボタンをタップしてください。もう何だったら3分のところからでもいいです。観てください。貴方の音楽体験をひっくり返すほどの何かをそこに見つけるかも知れません。

これを聴いてあらためて思うのは「茅原実里は圧倒的にライブ向きの歌手」だということ。CDも良いですよ。でもCDって収録が行なわれる際にさまざまなエフェクトや副音声が盛り込まれたうえでリリースされるので、それはどんなに完成度が高くとも「生歌」ではあり得ないんですよね。当たり前っちゃ当たり前なんですが。この「Paradise Lost」にしても、CD音源だと先ほど書いた「最大の見せ場」の部分にエフェクトがかかっており、あの絶唱が抑え気味にされてしまっているような気がするのです。もうそれは完成した作品なのでそこにケチを付けるのは野暮ってものですが、ライブでこの曲を聴いてしまうと…あれはいったい何だったんだろうと思ってしまうくらいCDとライブが別物の仕上がりです。

なのでCDでしか茅原実里を知らないのはもったいない。この紹介でもし貴方が茅原実里を気に入ってくれたなら、できたらライブの映像コンテンツにも手を出してみることをお勧めします。観なければ分からないから。何度でも言うけれどこればっかりは、本当に!!

▲この記事を読んで茅原実里のライブ映像が見たくなった方にはこれをオススメします。ランティスでデビューした「純白サンクチュアリィ」からシングル26曲(+アンコール4曲)を歌唱したというベストアルバム的なライブBlu-rayディスクです。


二人の永遠を繋いだ魔法の言葉「エイミー」

エイミー
歌:茅原実里 / 作詞:茅原実里 / 作曲・編曲:菊田大介
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』エンディングテーマ

いきなりですが、私はいま泣きながらこれを書いています。

この原稿はかれこれ1週間近く書いているのですが、こんなにも難産になったのは私が「エイミー」という単語を口に出し、文字に書くたびに自分の感情が抑えられなくなり、涙がボロボロとあふれて止まらなくなるためです。いい大人が…と自分でも思いますが、人生でこれほど泣いた音楽体験は他にありません。その意味では、なるほど確かにこれは私にとっても魔法の言葉として作用したのでしょう。

上の紹介でも書いたように、本曲は映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』のエンディングテーマとして、歌手であり同作品にて声の出演もしている茅原実里ご本人が作詞した楽曲です。

楽曲の名前である「エイミー」とは、映画の作中に登場する姉妹(血はつながっていない)の姉の方が名乗っていた元の名前であり、歌詞の内容は姉妹がそれぞれお互いに向けて送るメッセージソングとなっています。なのでこの歌に限って言えば、映画を観ないと歌詞の本当の意味を理解することができません。

そのうえで皆様に伝えたいのです。
もし貴方が、その名前を聞いただけで涙を流すほどの感動体験をされたいのであれば、この映画を観て、そのうえでエンディングに流れる「エイミー」を聴いてほしいのです。

折しも来たる本年(2021年)11月5日(金) 21:00から『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』が日本テレビ系「金曜ロードショー」にて放映されます。
(その前週である10月29日(金) 21:00からは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 特別編集版』が放送されます。興味ある方はこちらもおすすめです)

普通だったら「この映画見てね!」と言っても配信サービスで見るか映画館行くかしなくちゃならないはずなのに、今回は何と映画の方からやってきてくれるわけですよ。それも無償で!!

そりゃ観るでしょ!観るしかないでしょう!!

とはいえどんな映画か全然分からないと観る気も起きないと思いますので、ネタバレしない程度に本作のことを説明しておきましょう。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』という名前が示しているように、この映画はアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の外伝という位置付けの作品です。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のおおまかなあらすじを言うと、戦争時に兵士として育てられた少女が戦後「自動手記人形」と呼ばれる代筆業の会社に就職し、失われていた感情や社会性を取り戻す傍ら、育ての親代わりだった少佐の残した言葉「愛してる」の意味を探していく物語です。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』については下記記事でも解説しているので、よろしければこちらもご覧ください。

で、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』は成長したヴァイオレットが大貴族ヨーク家の娘の家庭教師を依頼され、全寮制女学校の門を叩くところから始まります。

イザベラ・ヨークというその娘には、かつて別の名前がありました。

かつて戦後の貧民街で物拾いで生計を立てていた頃の。
その貧民街に捨てられた少女を引き取り、自分の妹として育てていた頃の。

その妹の将来を守るために貴族の娘として生きることを決断し、妹と別れるときに捨ててしまった名前。

エイミー。

(だめだ…。涙があふれてきて、これ以上書き進められないよ…)

別々の人生を生きることになった姉妹を結びつけるのは、ヴァイオレットがイザベラ・ヨークに提案した言葉。

「手紙を、書きませんか。
 手紙なら、届けられるのです。
 普段言えない心の内も…」

先ほどYouTubeを貼った予告編だと、ここで茅原実里の歌う「エイミー」が流れて、止まっていた時間が一気に動き出すように映像が切り替わっていきます。よろしければぜひご覧ください。

イザベラ・ヨークの出した手紙には何と書いてあったのか?
その手紙を受け取った妹、テイラーのとった行動とは?
手紙はどのように2人を結び付けたのか?

生きることに絶望した少女が、“永遠”を見つける物語
(予告編映像より)

ということであらすじ紹介はここまで。分かたれた姉妹の絆に想いを馳せながらこの映画は終わり、「エイミー」が流れ始めます。それはお互いがお互いに呼びかける、最大限の愛を込めたメッセージ。

エイミー。

相手の名前を呼ぶ。
たったそれだけのことが、どれほどの希望を与えてくれるのかを。
この映画は教えてくれました。

茅原実里は歌手ですが声優でもあります。それは単に歌が上手いというだけでなく、そのドラマの人物に魂を吹き込む者でもあるのです。彼女自身が作詞した「エイミー」には、作中の姉妹に対する茅原実里の愛がたっぷり込められています。それを味わうように聴いていただけたら何よりです。


茅原実里さんの今後について

ここまで紹介してきた茅原実里さんですが、年内いっぱいをもって歌手活動を休止することが告知されております。

「せっかく茅原実里さんに興味を持っても新曲もう聴けないの?」という声も聞こえてきそうですが(万一本当にそんな方がいてくださったなら幸いです!)、そんな方にお知らせ。来たる11月18日(木)に歌手活動休止前としては最後となるミニアルバム「Re:Contact」の発売が決定しております!

<「Re:Contact」に関する情報抜粋>
【豪華盤】税込価格(10%)6,380円 税抜価格 5,800円
【通常盤】税込価格(10%)2,530円 税抜価格 2,300円
BD【豪華盤のみ】-Message05-
2021年8月に河口湖ステラシアターで開催された「サマチャン」舞台裏密着映像や、アルバム制作に密着したドキュメンタリー映像が同梱。総尺は100分を超えるボリューム!河口湖円形ホールにてMessage05のために録り下ろされた特別インタビュー、そして茅原が作詞したみんなのための歌「Sing」のスタジオセッションも収録。

さらに上記ページには年末に行なわれるラストライブの情報もまとめられております(チケット先行予約取れないんですが…)。

▲上記はAmazonで豪華版を購入するためのリンクです。購入店舗によって予約特典が異なったりするので、これからご購入の方はランティス公式ページのリンクでよくご検討されることをオススメします。

2022年以降も声優としては活動を継続されるとのことですが、これだけの歌唱力を持ち人の心を揺さぶる歌手がこのまま引退というのはあまりに寂しすぎます。私としては(ファンみんな同じと気持ちと思いますが)「休止」と記されているのでいつか復活される日を心待ちにしながら来年以降を過ごしていくのですが、それがあるのか、あるとしてそれがいつになるのかはいまのところ誰にも分かりません。とりあえずファンとして出来ることは、とにかくいままでと変わらずに応援し続けること、ファン同士のつながりをこれからも保ち続けること、いつまでも強い気持ちで願い続けること、そして復活が成った時には全力でお迎えすること、それしかないと思ってます。このあたりはいずれ真面目な文章書きます。

スキな3曲を語るだけのはずが気付いたらずいぶん冗長な記事になってしまいました。

貴方の音楽体験の中に、よろしければぜひ茅原実里を。

#スキな3曲を熱く語る

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