chiteto_records

レコード大好き。ライブ大好き。 ジャズ、ブラジル、アコースティック・スウィング、YABI×YABI、三四少女、chilldspot

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最近の記事

邂逅

[名]思いがけなく出あうこと。偶然の出あい。めぐりあい。 2024年9月7日、金子彰宏トリオのライブを観る。 エネルギーがみなぎる演奏、ピアノの音がみずみずしい。 ただこの日は、彼の演奏を聴いてあることに気づいた。 トリオの演奏で取り上げられることが多いサンバのリズム。 CD化されている『No Name Samba』のタイトル曲、“No Name Samba”やそこに収録されている”Perturbado”に見られるサンバのリズムは、ジャズミュージシャン的な弾き方ではないし

    • 金子彰宏トリオ

      JRを乗り継いで、会場のある船橋までなかなか着かない時間がもどかしかった。 『間に合った』 お店に入ると、運良く最前列の席はまだ人がいなくて、恐れ多くもピアノの右横の席についた。 金子彰宏さんのトリオのライブを観るのは2回目だった。 僕は、彼のピアノにいつも魅了されている。 彼のピアノの音はみずみずしさがあって、オリジナル曲は全く飽きることなくメロディが湯水のように溢れ出てくることを感じている。 この半年くらい、“Look Back”という彼のオリジナル曲を繰り返し聴いてい

      • カムアゲイン

        扉を開くと、待っていた時間が始まる。開演の19:30までまだ少しだけ時間があって、1番奥のテーブルに通された。 この日はほぼ満席で、海外から?いつも見ないお客さんもちらほら来ていた。同じテーブルの2人も英語で話をしている 最初の曲はもしかしたら、過去に聴いたことがあったかもしれないオリジナル曲で、梨花子さん作。ピアノの魚返さんは、魔術師のように縦横無尽に音を奏で、このトリオにしかないグルーヴを生み出していた。『梨花子Trioのライブに来た』と実感してジッと観ていると、店内の

        • フルートデュオ リアン

          2023年11月25日、静岡市の楽器店にあるホールに僕はフルートの演奏を観にやってきた。 いつまでも暑さが残る天候も下がり、小旅行に履いてきた足下のブーツを見ながら、リハーサルが始まる時間を会場のホールの待合室の椅子に腰掛けて待っていた。そこに聞き覚えのある声がする方向に向かうと、出演者や観客が既に中に居て、リハーサルの様子を拝見する貴重な機会を得た。 正直言うとフルートについては、ライブで観ることもほとんどなくて、銀座スウィングで今年になってようやく酒井麻生代さんの演奏で

          ある秋の日のジャズの記憶(後編)

          §第4話 ライブの話を続けたいと思う。 前菜とセットのキノコのパスタを頬張り、お腹も満たされたセカンドステージ。 最初の曲は“Here’s That Rainy Day”をソプラノサックスで。あの馴染みのフレーズが聴こえてきたもんだから、思わず昔よく聴いていたボサノバのアレンジのウエス・モンゴメリーのライブ音源が頭の中に出てきた。それで一瞬ボサノバの曲かなと勘違いしてしまった(苦笑) ただ走り書きをしたこの日のメモには、「嵐のような演奏」と書いてある。うんうん、確かにライブで

          ある秋の日のジャズの記憶(後編)

          ある秋の日のジャズの記憶(前編)

          §プロローグ カシャッ、カシャ、いつになくハイハットの音が歯切れ良く耳に入ってくる。 ど真ん中の直球勝負、アップテンポの“Nature Boy”からライブが始まった。テナーサックスの号砲が目の前で炸裂する。 §第1話 今夜は、日吉のワンダーウォールでピアノの後藤沙紀さん、ベース寺尾陽介さん、ドラム鈴木梨花子さんの『ごさきりかこTrio』にサックス&フルート石川周之介さんが加わったリリースアルバムツアー最終公演に来ている。 しかもかなり運がよく、最前列の真ん中の席。フルスクリ

          ある秋の日のジャズの記憶(前編)

          月曜日のライブ

          10月30日、19:15僕は六本木の交差点にいた。どうにかギリギリ19:20のYABI×YABIの出番に間に合った。 会場のunravel tokyoは、初めて訪れたライブハウスだったが、地下2階まで降りた先に全面ガラス戸の中が見えるステージがあって、入ってすぐお目当てのYABI×YABIの演奏が始まった。 後でセットリストを見て再確認したが、スタートはやっぱり思っていた通りの“柊”だった。アルバム『8OOOOOOZOO』の最後の曲で、インドのタブラの音が聴こえてくるインスト

          月曜日のライブ