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智秀館塾(教養のための日本古典文学塾)
2024年5月11日 02:24
上野誠「ちくまプリマ―新書033 おもしろ古典教室」(2006)筑摩書房上野誠(うえのまこと)さんは、奈良大学の教授で、万葉集研究で知られている方です。メディアにもたびたび出演する、親しみやすくわかりやすい解説で人気の研究者です。この本は、その上野さんの自伝的なお話とともに、身近な話題から古典の世界に入っていきます。まるで上野さんの講義を聴いているような、軽快で親しみのあり、余談も多く含ま
2024年5月10日 01:56
海猫沢めろん(訳)「BL古典セレクション② 古事記」左右社「BL古典セレクション」とある通り、いわゆる古典作品をBL風にリメイクした作品なのですが、非常に興味深い作品になっています。そもそも、古事記(こじき)に登場する神々には、性別が明示されていないことも多いのです。特に上巻の登場する神々の性別は、さまざまに解釈することができます。この本の中では、一般的に女性として解釈されるイザナミ、アマ
2024年5月9日 02:52
山崎ナオコーラ「ミライの源氏物語」(2023)淡交社この本は、源氏物語(げんじものがたり)を題にしていながらも、そのテーマは現代的な問題です。取り上げているテーマは以下の通り。まさに現代の諸問題がテーマとして扱われています。時に古典の世界で描かれることは、現代に置き換えれば問題とされることがあります。しかし、それは当時としては問題なかった、昔の話だから、と片付けられることも多いのです。それ