サザンとともに43年、元祖ファンの嘆き
11月10.11日、「大阪城ホール」で予定されている桑田佳祐LIVETOUR、チケット抽選ハズレたー!
大阪は2回公演なので、2回エントリーできるのですが、見事に2回ともハズレてしまったのです。
友達共々、行く気満々だったので、愕然として力が抜けました。
どうせコロナ対策で人数も制限されるだろうし、ソーシャルディスタンスを守るような席の確保だろうし、声を出してはいけないとか?
何かと制限されてるだろうから、いいか。
と、ほとんど”負け惜しみ”の理由をこじつける事で、なんとか諦める事ができました。
17歳の夏、夜ヒットで出会った時は雷が落ちた
もう43年も前かと思うと、私も長く生きているものだと感慨深くなってしまいます。
高校2年生になってすぐの夏、芳村真理と井上順が司会する「夜のヒットスタジオ」を何気に見ていると、突然現れた得体の知れないサウンドに雷に打たれたような衝撃を受けました。
これだ‼
無意識に画面に釘付けになって、ガン見、ガン聴きしていたのです。
その頃、私は多感なセブンティーン。
外タレにも興味津々で、音楽も例外ではなく、イーグルス、ビリージョエル、などから、R&Bも好きで、パティ・ラベルやアレサ・フランクリンから、アカペラの40カラット・ソウル、マンハッタントランスファーなど聞き倒していて、日本には迫力ある歌手はなかなかいないなぁ…と生意気な事を思っていました。
しかしです。
このサザンのサウンドを聞いてド肝を抜かれたのです。
一目惚れならぬ一聴惚れです。
ボーカルの桑田さんの声とテンポや間合のなんと上手い事かと、一瞬で惚れてしまいました。
当時は、このサウンドは時代を先取りしていたのか?何言ってるのかわからん、とか、ガラガラ声やん、とか言われて、学校のクラスや友達の中にも、なかなか語り合える人はいなかったのです。
みんな何でわからないんだろう。こんなに素晴らしいのに。と悶々としていたのです。
たった一人だけ、クラスに解り合える人がいて、その子と二人だけでボソボソとサザンの事を話していただけでした。
初期には小さいコンサートホールでライブしていた
デビュー間もない頃は、チケットは苦労せずに手に入ったし、会場も大阪では「フェスティバルホール」「厚生年金会館(オリックス劇場)」などや、「府立体育館(エディオンアリーナ)」などでのライブだったので、毎回距離も近く、サザンはとても身近な存在でした。
それもつかの間で、瞬く間に人気が出て、「いとしのエリー」の大ヒット以降、その人気は不動のものとなりました。
「大阪球場」をはじめ、「大阪城ホール」、「京セラドーム」という大き過ぎるほどの会場でしかしなくなった上、ファンクラブの会員にもかかわらずチケットがなかなか取れない。
年々、”にわかファン”が増え続けて、ファンの一人としても嬉しいことなのですが、そのぶんサザンがだんだん遠くへと離れて行ってしまうようで、とても寂しさがつのっています。
にわかファンたちよ!
桑田さんが「嘉門雄三」と言う名でアルバムを出していた事や、デビュー当時のリードギターは大森隆志だったので、今の斎藤誠はたまーに前座で出てたこととか、知ってる??
桑田さんや原坊の声が変化している事や、ベースのムクちゃん(関口)と松田弘のソロソング、知ってる?
なんだか、元祖ファンとしては意地悪のひとつでも言いたくなるほどです。
初めての家族そろってのサザン・ライブ
メジャーデビューして43年も経てば、今や親子どころか孫も一緒に、家族3世代でライブに来ているのも珍しくなく、息の長いバンドならではの光景が見られるようになりました。
おととしのライブには、主人も息子二人も一緒に家族そろって京セラドームでのライブに行くことが出来たのです。
長渕剛ファンだと思っていた主人は、意外にも快く同意。
長男も二つ返事で同意。
次男だけ、「えー!友達と行きいや。」と若干はゴネたものの同意。
すでに成人している息子たちですから、今さら親と一緒にライブなんてと思うのはわかるけど、サザンやで!サザン!!ありがたく行け!
行ってみたら、結局は次男も楽しんでいたようなので、ほーらね!ええもんやろ?!とドヤ顔で言ったら、「まぁな」と言うところをみると、それなりに心に響いてくれたようなのです。
それこそ、息子たちが小さい頃は、家族でお出かけは海へ、山へ、遊園地へ、動物園へとしょっちゅうの事でしたが、行かなくなって久しくなっていたので、照れくささもありました。
しかしライブを楽しむという以外に、その時はまだコロナ前だったので、
ビールやハイボール酎ハイなど好きな飲み物とおつまみを買って、開演前を楽しんだり、
終了後は、また焼き鳥屋で乾杯したりして、大人になった息子たちと、昔とは違った楽しみを満喫できた事が、何よりもいい思い出となりました。
主人などは、もう完全にファンになってしまって、その後の配信ライブ2つは、積極的に購入して観ていたぐらいです。
サザンオールスターズのメンバーも私も、お互いに歳を取ったなとしみじみと思う事があって、本当に今のうちに楽しんでおかなくては、いったいいつ終わりが来るかわからないという危機感も芽生えつつあります。
桑田さんも「食道がん」を患った経緯があるし、ツアーをいつまで続けられるだろうかと思うと、胸がザワザワするのです。
今までのサザンの歩みを振り返ると、
共に歩んできた元祖ファンとしては、一曲一曲に浮かぶ人生のひとコマが存在し、より一層の感慨が湧いてくるのです。
私にとっては生涯のBGMです。
だから、にわかファンたちよ!
ちょっとは元祖ファンのために、一歩引いておくれ。
サポートいただけましたら、歴史探訪並びに本の執筆のための取材費に役立てたいと思います。 どうぞご協力よろしくお願いします。