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久々の橋本治新刊情報!ほか

来年の大河ドラマの影響もあってか、橋本治『源氏供養』(上・下)が新版となって年明けに復刊。

旧版になかったプラスアルファとして座談会「物語の論理・性の論理」(橋本治・川添房江・松井健児・三田村雅子)が収録されているらしい。ちなみにこの座談会は『源氏物語いま語り』(2001)に収録されている。が、もともとは雑誌「源氏研究」(1996)に掲載されたもののようだ。
さらに来年は3月30日から神奈川近代文学館にて「帰って来た橋本治展」が開かれる!

まともに応募したら一生当たりそうもない椎名林檎のライブが映画館で上映されるというので行ってきた。
北村匡平『椎名林檎論』は買ってるけど読めてないから学術的なことは何も言えない。
私が感心するポイントのレベルが低いのはいつものことで、30曲近く歌い続ける体力(と喉)がすごい、って思い続けてるし、今回一緒に観た人も「歌詞をカンペしてないのがすごい」とか言っていて同じようなもんだ。
歌詞。本当そう。(←これは林檎さんが今回のMCでオーディエンスに応えて言ったことのオマージュ)
目を瞑ってるところも多いし、それらしきカンペがありそうもないけど歌詞を間違えたり忘れたりしてないのが信じられないくらいすごい。観客に歌わせて誤魔化すところも皆無。
今回は衣装でパート分けできて(猫パート、ボクサーパート、パジャマパート、熊手パートとか)、それぞれ見どころがあって楽しい。2時間の公演中、「どう見せるか」(どう見えるか)が完璧にコントロールされている。一番盛り上がるところでちゃんと自分も盛り上がって泣かされたんだから私はうまく飲まれて乗せられたんだ。
ライブの余韻を引き摺って音源聴いたりするけど、ライブバージョンがやっぱり魅力的だと思う。
ライブでは聴けなかった「ワインレッドの心」がどうしても聴きたくて、さらに今回のライブの熊手パートをもう一度通して聴きたかったので、Blu-rayも買った。改めて観たらパジャマパートのEternal Flameのカバーもしみじみ良いです。私の家にはほかに東京事変の解散ライブ(Bon Voyage)と、トータス松本やら宮本浩次やら、林檎さんとコラボした錚々たるメンバーが次々出てくる2018年のさいたまスーパーアリーナでのライブのディスクがある。
本、読もう(読んだらこんな↑フワッとしたこときっと書けない)。

じっくりちゃんと読みたくて最近買ったのは岩川ありさ『物語とトラウマ』。

読書は本を選ぶところから始まるので、「オススメの本は?」という質問は本当に無意味だと思う。他人─とくに初対面の─と“読書”をテーマに話すことほど不毛なこともないような気がする。それを私は英会話教室の体験レッスンで知った。うかつに「趣味は読書」なんて言うもんじゃない。日本語でも英語でも、橋本治を知らない人とは「橋本治」という名前以外一歩も話題が広がらない。それは私のせいでもある。難しくても言語化していく訓練を始めているのが今なので…。
読書は個人的な体験で、自分で読むべき本は自分で絶対に見つけられるし、それを人がどう思うかなんて関係ない。売れてようが絶版だろうが、人気の有無も関係ない。本を趣味として読むだけならそれでよかった。でも私は橋本治を単なる趣味にしたくない。同じ趣味の人に出会って語り合うだけでも足りないと思った。だから言語化できるようになりたい。私が橋本治を研究したいというのは、そういう意味だ。その目指すべき方向性が『物語とトラウマ』にあると、読みながら思っている。

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