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台湾で夫婦行きつけの美容室ができた

日本語教師をしていたころ、いつもおしゃれで、首元にはスカーフを巻いたりしている、40代くらいの学生がいた。

さっき美容室に行ってきたんです、と言って、素敵なヘアスタイルで授業に来たことがあったので、その学生に行きつけの美容室を紹介してもらった。

以前に行ってみた他の美容室では、若くてキレイな美容師さんだったけど、「うわっ、外国人だ、言葉通じない・・・」と思ってそうな、戸惑い丸出しの対応で辛かった。

なので、行く前に美容室で使う中国語をまとめたサイトを見て「髪をすいてください」といった言葉を練習し、伝わらなかったら見せようと思って、スマホですぐにそのサイトを開けるように準備しておいた。

紹介してくれた学生は予約してくれたうえに、当日は美容室の最寄り駅まで迎えにきて、一緒についてきて通訳してくれたので、とても心強かった。

担当の美容師さんも、気さくでサバサバっとした気持ちのいい女性で、韓国人の常連さんもいるのよ〜なんて、笑顔でガンガン話しかけてくれた。

その美容師さんは接客がいいだけでなく、腕も良かった。

初めて行ったはずなのに、あなたの髪の癖はこうだから〜などとすぐに把握してくれ、自分でも毎日簡単かつ綺麗にセットできるように切ってくれた。

すぐにその美容室が気に入ったので、旦那さんにも一度行ってみないかと強く勧めた。

旦那さんには他に行きつけの美容室があったが、実はそこのスタイルがあんまりわたし好みじゃなかったのだ。

今度は自分で美容師さんにLINEをして、旦那さんと二人で行きたい旨を伝えて予約を取った。

旦那さんは自分の行きつけの店と値段も大して変わらないから、今回はそこに行ってみるけど、次回は自分の行きつけに一緒に行こうと言っていた。

しかし、実際に行ってみてすぐ、旦那さんはその後もずっとこのお店に通うことに決めた。

シャンプーのときにただ髪を洗うだけじゃなく、頭皮をしっかりマッサージしてくれるのが、今まで通っていた店との大きな違いで、気に入ったらしい。

旦那さんは白髪がチラホラ目立ってきているが、どんな薬剤を使っても、髪を染めると必ず頭皮が赤くなり痒みもひどいようなので、「もうわたしと結婚したんだからいいじゃない」と髪を染めるのをやめるよう以前から説得していて、この日もカットとシャンプーだけにした。

美容師さんに頭皮が弱いから白髪があるけど染めない、という話をしたところ、サイドの白髪が目立つからここを刈り上げよう、と白髪の目立ちにくいスタイルに仕上げてくれた。

見慣れるまでは、サイドを刈り上げトップは残す、日本ではあまり見かけないアジアンテイスト強めなそのスタイルはあんまり好きではなかった。

しかし、白髪を染めずに目立ちにくくしてくれたことで、わたしの中でその美容師さんの技術とセンスへの信頼度が高まった。

初めて旦那さんと二人で美容室に行って、せっかく髪型もきれいに整えてもらったので、帰り際、美容師さんにお願いして旦那さんとわたしのツーショットを撮ってもらった。

なんだか照れちゃって、夫婦揃ってぎこちない顔の写真になったけど、大切な一枚。

実はマタニティフォト用に買ったお揃いのTシャツを一緒に着ていたので、初ペアルック記念の一枚でもある。

一ヶ月後、旦那さんも気に入ったから、また夫婦で行きたいです、と美容師さんにLINEをして予約を取った。

その後も、一ヶ月くらいごとに、旦那さんがそろそろ髪切ろうか?と言い出したら、わたしがLINEをして予約を取るのが、夫婦の定番になってきた。

二人で美容室に出かけて、美容師さんとお喋りして、髪をさっぱりさせて帰ってくるこの時間が、けっこういい気分転換になっている。

美容師さんは、わたしの大きなお腹を見て、もうすぐ三人で来るようになるわね〜と言っていたけど、本当に子どもが生まれてからも、この習慣を続けていけたらいいな。

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