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切ってくれて、ありがとう

ある日、店長(社長)から
雇用期間は6月末までで、以降更新しない」旨を告げられた。
いわゆる、雇い止め。

今の会社(といっても、個人薬局。薬剤師はオーナーとわたしで2人)に入社して半年。
店長(以下、オーナーと統一)はわたしの10歳下である。
文句を書こうと思えばいくらでも出てくるのだが、お目汚しになるし、不快な気分になる人も出てくるのが容易に想像できるので、控えめにしておく。

頭の整理も兼ねて、今の店に転職してよかった点、悪かった点を挙げていきたい。備忘録がわりである。

何がよかったか

  • マニュアルがちゃんとあったこと

  • 他の薬局に比べて新しく、かつ広いので、パーソナルスペースを圧迫してくる感じがない

  • 患者さんに「ありがとうございます」が言えたこと、接客が自由だったこと→通常、薬局ではしんどい方が来るのに、ありがとうは相応しくない、と某チェーン店の新人研修の際に教えられた。

  • 患者さんが少なかったこと。不特定多数の人間に会いたくないのでちょうどよかった。

  • 患者さんの品(民度)がかなり高かったこと。大阪市内の某区。以前勤めていたところでは、患者さんが薬を鑑査中なのに「まだ?」と食い気味に来ることが多々あって辟易していた。

何が悪かったか

  • オーナーの水準が高すぎること。自分と同じぐらいできないとダメだそうだ。

  • 減点法で人を見る人間だった(これミスしている!とか、「もちろん」「そうに決まってる」「これがわからないって…」モラ発言がかなり多い)

  • 詐欺まがいのことをしていた昔話を嬉々として語る(転売ヤーだった話など…)→これは人間として嫌い、の決定的事項になったのでここでわたしと彼とのシャッターは閉じてしまった。

  • 事務さんには会話するのに、わたしには一切会話がない(まぁ、話したくないのでいいねんけどね)

  • 一つ間違ったことを言ってしまうと、切り離しのようなことをする(要するに、お前は人前に出るな、と。ごもっとも。)

  • わたし自身の勉強不足。それをあたかもできているかのように話してしまうという欠点が露呈した。

  • 根本的なやる気のなさ(向いていない薬剤師を辞めたい、でも家計のために働かなくては、のジレンマ)

ここまで書いて気づいたが、わたし自身はなぜこの仕事が続いていたのか不思議なくらい、薬剤師という仕事に対してのモチベーションが低かった。
よくここまで続いたな、と思うぐらいであるし、体調を崩しながらでも良くしがみついたな、と昔のわたしに驚きを隠せない。
そして、本気で今薬剤師を目指している人に申し訳ない。

今年に入ってからオーナーの態度は一変した。きっと、仕事できない人であることがわかったのであろう。
わたしも精神的に不安定なことが多く、仕事のことが頭をもたげていて、娘への怒り方も大嫌いなオーナーそっくりになってしまっていた。それも自己嫌悪であった。

今年は希死念慮(わたしは、これを「しにたい丸」と呼んでいる)が多く訪れる年であった。
特に今月は、しにたい丸が凄まじい回数で訪れたので、次回のメンクリ受診時にこの雇い止め案件と共に話してみようと思う。

やめるか、切られるか。
どちらにしろ、去ろうと思っていたのだ。退職願を書かないでいいだけありがたい。
転職活動にも身が入らない。
だって、疲れきっているんだもん。
1ヶ月、休ませてもらおうかな、と夫に相談しているところである。


ところで、大好きなバブリーたまみちゃんのカレンダーの中に、こんな一文がある。

あなたのその選択を正しいものにしていけばいい



このページが1、2を争うぐらい好き。

占いでは、転職には向いていないと散々書かれていたが、
切られたならそれは新しい方向へ向けて動けということなのかもしれない。
そして、自分の露呈した欠点と向き合うこと、他の道を探すこと。
今のわたしにはやる気がないので、沸々と沸き起こってきた時のために、ここに記しておく。
いつまでもウジウジせずに、正しい道にして行くために。

切ったオーナーには、見つめ直すきっかけをくれてありがとうと言いたい。
ただ、爪痕を残せなかったのが悔しい。
それは次の道でできるかもしれない。

とりあえず、休息を。
今日を生きられたことに感謝を。


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