てんとうむしは幸せを運ぶ
都会に暮らしていると、街でてんとう虫やきれいな蝶を見かけただけでもちょっと嬉しくなって心が跳ねます
そうは言ってもわたくし、虫には触ることはできないのですけれど・・・
珍しく こちらのかたと触れ合いました
シロツメクサに見つけた小さな赤
ナナホシテントウ
てんとう虫の多くはアブラムシやカイガラムシなどの害虫を食べる益虫で
こう見えて肉食系なんですね
ついつい嬉しくなってしゃがみ込み しばし観察
公園でもない場所で いつまでも小さくうずくまってモゾモゾしているわたし
ハタから見たら少々怪しかったかもしれません
てんとう虫を漢字で書くと
『 天道虫 』
『 紅娘 』
『 瓢虫 』
と、いろんな表記の仕方があります
そして、てんとう虫は “幸運の知らせ” とも言われています
てんとう虫は、下から上へ、天へ向かって飛ぶ習性があって
太陽に向かって飛ぶように見えることから『 天道虫 』と付けられたといいます
天道とは、お天道様 つまり太陽を表します
日本神話で主神として登場する 天照大御神は太陽の神様
光や慈愛、真実などを象徴する 最も尊い神様と言われており、
皇祖神(皇室の祖)とされています
生命や恵みの源である太陽
そして 古くからてんとう虫は “太陽の神の使い” というふうに考えられてきました
日本以外の国でも、てんとう虫にはそんな神聖な考えが宿っていて
縁起がいいとされています
英語では
【 ladybug 】
【 ladybird 】
【 ladybeetle 】
などと呼ばれます
このlady は聖母マリアを指してるのだとか
“Plenty of ladybirds, plenty of hops.”
(てんとう虫が集まってくるほどホップ※ が育つ)
ということわざもあって、幸運を表します
(※ホップは ビールに欠かせない香りや苦味の元になる主原料のひとつでもあるクワ科の植物)
他の国のてんとう虫の愛称にも神様が関連します
例えば…
イタリアでは gallinella del Signore: 神の雌鳥
フランスでは la bête à bon Dieu : 神の虫
ドイツでは marienkafer : マリア様の甲虫
スペインでは vaca de San Anton : 聖の雌鳥
おもしろいですね
出来事や出会いや健康… 良いジンクスがたくさんあって
世界中で幸運のシンボル、幸運の予兆として親しまれているのです
みなさんもてんとう虫を見かけたら いいことがあるかもしれませんよ
そういえば昔、ちっちゃな黄色いてんとう虫のブローチを母からもらいました
つけてたら何かいいことがあるかな
それではどうぞよい一日を、よい一週間を
#74. 『 てんとう虫 』
⭐︎そろそろと差し伸べてみる手のひらの運命線をなぞる紅娘
⭐︎体には気ぃつけるんよと別れ際 母に譲らる小さきブローチ
ー ちる ー
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