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鳴き声が聞こえるばかり 探鳥会レポート<M山編>2/4話 2024年6月

 先日、ニコ支部A分会の探鳥会に参加してきました。
 場所はMという里山です。

 杉林のむこうからサンコウチョウの鳴き声が聞こえてきました。

 後方集団も追いついて、ホイホイホイという鳴き声を楽しみました。

 川沿いを歩いている間、かなり頻繁に鳴き声がして、楽しませてくれました。

 「あっ、あそこにいる!」
 「!!」
 ザッと集まる探鳥会ご一行。

 サンコウチョウは暗いところが好きでなかなか姿を拝めない鳥です。
 じっくりと鳥の姿を探します。

 不意に聞こえたのは
 「なんだ、ヒヨドリだよ」

 その声に、一同、ガックリ。

 「すぐ近くだから、見られると思ったんだけどなぁ」

 サンコウチョウの鳴き声を聞きながら
 「この森のひとつ奥だ、そっちにダムがあるから」

 スコープ隊のOさんがそう言いました。
 鳴き声だけで居場所を突き止めたのはさすがだと思いました。

鳴き声が聞こえるばかり

 探鳥会ご一行はダムの反対側へと曲がりました。
 ダムの周辺には農作物を守るための電気柵が張ってあって近寄れないのです。

 このまま山へ向かいます。

 山への入り口前で道が急に細くなったので、ちょっぴり渋滞しました。
 渋滞待ちしている間も周囲を見て鳥を探します。

 「そこにホオジロ」

 O分会の役員Sさんが
 「あれは独身のオスです」

 ホオジロが頭を後ろにのけぞらせて鳴いていたら独身、そんなにのけぞっていなかったら相手がいる。
 そういうのをラジオで紹介していたそうです。

ホオジロのオス

 女性陣が
 「オスには相手がいないってわかるんですね」
 と、話をしていると、黒縁メガネの黒縁さんが
 「それは繊細な問題だから」
 そう言ってホオジロをかばったのでみんな大爆笑でした。

 黒縁さんが
 「よく見るとメスが2羽います」
 Sさんも双眼鏡で確認して
 「本当ですね、目の周りが茶色い」

 オスが鳴いて止まっている木の真下にメスが2羽もいます。

 2羽のメスはしばらく聞き惚れていた様子でしたが、不意に下へと舞いました。
 メスを追いかけるように下に飛ぶホオジロのオス。

 「今のはなに!?」
 「でも、我々が邪魔をしたのとは違うでしょう!?」
 「ホオジロの三角関係やいかに!?」

 「なんか今日、今まででいちばん盛り上がっている!」
 「サンコウチョウよりも!」

 最後尾でO分会チームは大笑いしていたのでした。

3につづく。


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