キジが告げる、春近し 鳥見散歩<W川原編>2/2話 2024年2月
鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんとW川原緑地を歩きました。
私たちは川に沿って下流側へ歩きました。
やがて、行き止まりに見える場所に着きました。
この先は細い篠が密集していて歩けそうにありません。
モカさんが獣道を見つけました。
細い道を歩いたら、先ほどまでの藪はなんだったんだと思うくらい開けた遊歩道に出ました。
しばらく開けた遊歩道を歩いたのですが、モカさんが細いわき道を見つけてしまいました。
なんとなく先に進めそうです。
そうなると行ってみたくなります。
細い道を進んでみたら、思ったより開けていて奥まで進めました。
この辺りでカシラダカに会いました。
藪の中をさまよったときに比べると、木の枝が少ない分、撮りやすいと思いました。
カシラダカに会ったところで遊歩道に戻りました。
遊歩道を進むと、遠くに橋が見えました。
橋を中心にグラウンドが整備されていて市民の憩いの場になっていました。
ここで私たちは元の駐車場に向かって歩き始めました。
堤防の上を歩こうとしたとき、モカさんが鳥を見つけました。
「キジキジキジキジ」
「えっ」
「キジがいる、そこ、ほら」
堤防は、夕日を斜めに背負い、濃い色の影を落としていました。
その堤防の斜めの壁にキジがいました。
尾をぴんと立てています。
キジは迷った末、日の当たるところに飛び降りました。
「尾が長いね」
「春だね」
昨年、子育てが終わったキジは尾羽が抜けて短くなっていました。
メスにアピールするために、また長い尾羽が生えてきたようです。
モカさんはキジに心を添わせて歌いました。
「コイ人よ~、そばにいて~」
「知ってる?」
「サビだけなら知ってた」
モカさんは歌が好きで、よく気分のままに歌います。
帰りは公園の中を歩きました。
待ち合わせた駐車場に無事に戻れたので、温かいコーヒーを入れて、お茶の時間にしました。
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