探鳥会レポート<N湖編>3/3話 2023年7月 焦点を合わせるということ。
先日、ニコ支部T分会主催の探鳥会に参加しました。
探鳥場所はN湖です。
N湖は農業用水を確保するために沼を堰き止めてダム湖にしたところです。
探鳥会ご一行はダム湖の周囲を歩ました。
「またカワセミ」
そう言ってF分会の役員さんが足を止めました。
「本当だ」
こう言ったのはAさん。
主催のT分会の役員さんと私はカワセミを見つけることができませんでした。
F分会の方がスコープに入れてくれたのですが、それでもわかりません。
「ちょっとわからないです」
「えー、真ん中にいるのに!よく見て!」
しばらく頑張って
「あ、分かりました!」
なんとかカワセミを見つけられた私は、今度はT分会の役員さんに見てもらおうと必死に教えました。
「湖の向こうの対岸ではないですよ」
「向こう岸があって、その前に水面があって、その前の島のところ」
「いた!」
一同、安堵。
これで全員がカワセミを見ることができました。
「ずっと対岸を見ていた。背景が水面って言ってくれなきゃ」
対岸の背景を見ようとすると、カワセミが実際にいるところよりもずっと背後に目の焦点が合ってしまい、カワセミがぼやけて、見つけられなくなってしまうのでした。
同じ方向を見ているはずなのに鳥が見つけられないという目の仕組みを、この件でようやく分かったような気がしました。
湖をもうすぐ一周するところで、T地区の役員さんが歓声を上げました。
「あそこにひまわりが咲いている」
N湖の近くでは町おこしのためにひまわり畑を作っているのでした。
「ひまわりを見ていきましょう、ちょっとだけだから」
「こっちに行くとモズがいるかもしれないよ」
それを聞いて「行きましょう」と、私。
湖の周囲から少し山側の道を歩いてひまわりを楽しんできました。
Aさんがトンボを見つけて撮り始めました。
きれいなレモンイエローのトンボでした。
キイロイトトンボというそうです。
しばらく歩くとモズが鳴きました。
ギィチチチ
「モズだ」
「この木にいるかも」
モズの鳴き声が聞こえるのですが、緑の葉が濃くて、モズは見つかりませんでした。
駐車場から見下ろせる場所にきれいに整地された地面が見えました。
草を抜いて、畑にして、種を植えたのではないかと思われました。
たくさんのカワラヒワが降り立って地面をツンツンしていました。
たぶん、おいしい種がまいてあると思われます。
作物の芽が出なくて農家の方がガッカリするかも。
近くでキジバトがデデポポと鳴いていました。
湖を一周して、集合場所に戻ったところで鳥合わせをしました。
鳥合わせとは探鳥会で見た鳥を確認し合う作業です。
「カワセミ」
「モズ」
「カワラヒワ」
「キジバト」
お礼を言い合って探鳥会は解散となりました。
「良かったらまた足を運んでください」
T分会の役員さんがこんな風に見送ってくれました。
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