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探鳥会レポート<T沼編>2/2話 2023年8月 ツバメの塒入り

 先日、ニコ支部T分会主催の探鳥会に参加してきました。
 集合場所はT沼で、ツバメの塒(ねぐら)入りを観察します。

 集合場所からG沼という小さな沼のほとりへ歩いて移動しました。

 T分会長のHさんからツバメの講義がありました。

 近年ツバメは数が減っているそうです。

 巣を作る場所がなくなっていること、巣の材料である泥が手に入りにくいこと、農薬散布により(虫が減って)エサもなくなっていること。
 ツバメの巣は幸福が訪れると言われていたのは昔のことで、フンが汚いと嫌われていること。

 そんな話をしんみりと聞いたのでした。

 「来てます」

 上空にたくさんの鳥が舞うのが見えました。
 ぐるぐると飛び回っています。

 「今日は曇っているから低い……」

 葦の背丈の高さをたくさんのツバメが横切るように飛んでいきます。

夕闇を舞う、ツバメ

 私が撮っているのを見たHさんが聞いてきました。
 「いる?」
 「その辺りを飛んでいます」

 Hさんが確認し、周囲の参加者に呼びかけました。
 「この辺りにツバメがいます」

 そのままHさんが周囲に集まった人と話を始めました。
 「朝はどうするんですか」
 「5:00頃に飛び立って好きなところに移動します」

 私はこの時、ツバメの動画を撮っていたのですが、会話も全部撮れてしまいました。
 日暮れの15分勝負なので、撮り直しもききませんでした。

 ツバメは暗いのに周囲が見えるらしく、すごいスピードのまま、にんげんとぶつかりそうな近くをすり抜けていきます。
 そのたびにおぉーと歓声が上がるのでした。

 あっという間に周囲は暗闇へ。
 デジカメのオートが優秀で、暗闇なのに葦の葉にツバメがいるっぽい感じに撮れました。

真ん中より左上に
葦に止まっているツバメ

 月が明るい日だったら観察の条件がいいかもしれません。

 「ツバメが降りました」

 飛んでいるツバメがふっと途切れるように飛んでいる針路を下に向けるのです。
 暗闇でツバメが葦の葉につかまるようにしているのが見えました。

 「コウモリが飛びました」

 ギャー ギャー

 「今、飛んだのはゴイサギです」

真ん中よりやや左に、ゴイサギ

 Hさんは言いました。
 「夜行性の鳥に入れ替わりました」
 「ツバメの塒(ねぐら)入りはこれでおしまいです」

 「足下に気をつけて、気をつけてお帰りください」

 気をつけてお帰りくださいと何度も言われたので、参加者も「帰ろうか」という気分になりました。

 準備のいい人が懐中電灯を付けて歩き始めて、持っていない人もその後に続きました。

 探鳥会ご一行は駐車場まで戻り、周囲の人にお礼を言って解散となりました。


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