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鳥見散歩<M公園編>2023年5月

 ある雨の日。
 鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんと待ち合わせました。

 モカさんは植物の専門家なので春から秋にかけて忙しくなります。
 雨の時はできる作業が限られるので、そういうときに「コーヒーでも飲まない?」と誘うと、たいてい時間を作ってくれます。

 この日はおやつにクッキー詰め合わせの缶(お花のかわいい缶目当てで買った)を持って行きました。

 待ち合わせはお互いの家の中間地点にあるM公園です。

 私が着いたときには、モカさんがすでに到着していました。
 けっこう雨が降っていたのですが、モカさんは鳥を見に歩きたいそうです。

 M公園には前の週にも来たばかり。
 (前回も雨でした)

 「前と違う道にしよう」

 前回と同じ沼の周りを一周するのですけど、逆回りで進むことにしました。

 軽やかな小鳥の鳴き声に足を止めました。

 モカさんの視線を受けて
 「キビタキじゃない?」

 モカさんはすぐに鳥の姿を見つけて
 「あ、本当、黄色い!」

 その鳥はパッと飛び立ち、藪の奥に消えていきました。
 私に見えたのはシルエットだけでした。
 「私も見たかった……」

 残念がる私に
 「本当に黄色かった」
 と嬉しそうに言うモカさんでした。

 沼を半周して東屋で休憩しました。
 雨宿りをしながら鳥の気配に耳を澄ませます。

 ウグイスが鳴いているのが聞こえました。

 沼からはカイツブリが
 キルルルル
 という可愛い声で鳴いているのが聞こえましたが、姿は見えませんでした。

 沼を一周して、もう一回、キビタキポイントを見てみたのですが、キビタキは戻ってきませんでした。

 鳥見とお茶の時間を楽しんで解散となりました。


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