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短編『何も気にならなくなる薬』その208

今日も今日とてジャーナリングをやっていく。

・近所
最近では近所付き合いは減ってしまったと嘆かれているが、隣人を頼らなくてもなんとかなる世の中になったのかもしれない。
親しき中にも礼儀ありとはいったものだが、近所であまり仲良くしすぎると一人の時間が失われてしまうこともある。
また逆も然り、人の時間を奪うこともある。
とはいえ、近くに顔見知りがいることは少なからず安心できることなのだと思いたい。
今の世の中で近所付き合いが減ったのは単純にコミュニティを広げる為の体力が現代人にないのかもしれない。

・危機一髪
キキイッパツと聞くと樽に入った黒ひげに剣を刺していくゲームを思い出す。
懐かしいあのゲームというのは誰しもにあって、機会があったらまたやりたいとは思っているはずだ。
しかし、その機会というのは待っていては訪れない。
大人になると保守的かつ受動的な人が増える。
物事に損得を考え始めるからだ。
「そのゲームを買ってもその日限りの遊びになるだろう」
「そのゲームをしまう場所は?」
「うるさくして近所迷惑にならないか」
やりたいことをやって楽しんでいる人達がいるのをわかっていながら、アレコレと理由をつけて物事を後回しにする。
何でもかんでも即決というのは詐欺などに騙されるから良くないが、思案を重ねるだけならば誰にでもできる。
しかし行動しないことには、危機一髪なんて経験はそうそう起こらないだろう。

・無言
有言は銀、沈黙は金なんてことをいう。
それをどう捉えるか、それによって人の個性が出るのだが、
「余計なことを言うな」という風に捉えることもできなくもないが、
私としてはなにもすべての状況に当てはまる言葉ではないと思える。
「1か0か」
端的な人が多い。
いや、端的な方があれこれ考えなくて楽なのかもしれない。
微妙なさじ加減というのは何かと能力がいる。
人はそれを「いい加減だ」と弥次るが
場合によって金も銀もどちらも選んで取れるほうが優秀ではなかろうか。

美味しいご飯を食べます。