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古今集巻第十六 哀傷歌 851番

あるじ身まかりける人の家の、梅の花を見てよめる

つらゆき

色も香も昔の濃さににほへどもうゑけむ人の影ぞこひしき

主が亡くなった家の、梅の花を見て詠んだ歌
紀貫之
梅の花の色も香りも昔の濃さで映えているけれど、植えた人の姿こそが恋しく思われる

「色も香も昔の濃さに匂へども植ゑけむ人の影ぞ恋しき」

「にほふ」は、「美しく映える」という見た目の良さを言う言葉です。良い香りがするという意味もありますが、この時代は見た目が中心です。
「影」は、姿や形のことです。現代と同じ光の当たらない場所を指すこともありますが、主に姿や形を意味します。

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