ビジネス本から学ぶ②<最強チームのつくり方>
教育現場では、異動がつきもので、年度ごとに一緒に働くメンバーが多々変わる。その中で今年度は特に、コロナの影響もあってか、教員同士の会話が少なく、職場の雰囲気に重苦しさを感じる事が幾度もあった。もともと性格的におとなしいメンバーがそろったからか、今年度は特に教員室内での空気が重く感じられた。
そんな状況の中で手に取った書籍。
ダニエルコイル 著<最強チームのつくり方>
主な構成は以下の通り。
1.安全な環境をつくる
2.弱さを共有する
3.共通の目標を持つ
<結論>
①安全な環境のもと、②弱さを共有できる雰囲気があり③その仲間たちが共通の目標を掲げていれば最強チームになれる。
今の職場では、みんな個々に仕事を進めて、教員同士の相互作用をあんまり感じられない。自らにも責任があることを日々感じている。
個人の力には限界があり、あらゆる人が相互に影響しあうことで、チームの力は何倍にも膨れ上がる。
スキル1<安全な環境をつくる>
最近よく耳にする言葉「心理的安全性」
最強チームをつくるにあたり、最も重要なことも、それにつきる。自分を受け入れてくれる、自分の意見を尊重してもらえる。そういった環境のことを安全な環境といえるだろう。
不平、不満をもらしたり、ネガティブで空気を重くする腐ったリンゴには、それを中和してくれるおいしいリンゴが必要なのだ。
チームパフォーマンスは下記の要素の影響を受ける。
①チームの全員が話し、話す量もほぼ同じで、1回の発言は短い。
②アイコンタクトがさかん、伝え方にエネルギーがある。
③リーダーだけに話すのではなく、メンバー同士で直接コミュニケーションをとる。
④個人的な雑談がある。
⑤定期的にチームを離れ、外の環境にふれ、それらを共有する。
決して仲良しこよしグループをつくりたいのではない。ただ、自分を開示できる安全な環境が、教員間にも必要で、その関係性が、あらゆる問題を、みんなの力で解決に導く手助けとなる。
特に自分がリーダーにあたるのなら、早い段階で自分の弱さを認めることが大切。(うちはこれが弱い。。。権威主義的な上司。。。)
スキル2<弱さを共有する>
自分の弱さを見せる。これが自然とできれば、不安や恐怖を忘れ、お互いに信頼し、協力できるようになる。
その信頼感が「強がらなくてもいいんだ」という安心感につながる。
今の職場はどうだろう。弱さを見せたくない。だから自ら抱え込む。その結果、ことが大きくなる。そいった場面が多いように感じる。特に経験が浅い教員ほどそのループに落ちている気がする。中堅である自分の責任でもあるのだろう。。。
弱さを見せているときには、「共感」がなにより大事。次の会話の内容を考えたりしてはいけない。とにかく聞く。聞いて聞いて聞きまくる。
「価値のあることを言いたい」という衝動は抑える。
スキル3<共通の目標を持つ>
本当にこれ。今の職場は静かすぎる。心を閉ざしてしまっている。この状況にみんなが違和感を抱き、改善に向けて進んでいきたい。
読後の感想としては、まさに求めていた答えがたくさん詰まっていたという感じである。
ピンポイントであらゆる問題を解決しようとするのではなく、その問題を解決しようとするチームの力、関係性をまず改善すべき。それこそがあらゆる問題を改善していく一番の近道なんではなかろうか。
学ぶことをやめたら教えることをやめなければいけない。
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