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転生したら大谷翔平のキンタマだった件part4

エリカはそう息巻いて大谷翔平に迫ったが、大谷翔平は気でも狂ったのかと思いエリカの勢いに圧倒された。

「大谷翔平さん!いま確かにあなたのキンタマからモールス信号が出ているんです!いいですか?今あなたのキンタマが発していたモールス信号を変換すると・・・」

そういってエリカは自分の鞄から紙を取り出し、ものすごい勢いでモールス信号を変換した結果を紙に書き出した。

「ほら!【よかったねこれからいいみらいがまっているよ】って!あなたのキンタマがモールス信号を発しているんですよ!」

大谷翔平は全くついて行けなかった。エリカを完全にキチガイだと思い離れようとした。しかしそのときだった。タクロウは激しく動きだしたことで、大谷翔平に激痛が走った。

その場でうずくまる大谷翔平にエリカは背中さするようにして言葉をつづけた。

「大谷翔平さんあなたのキンタマについて調べさせてください。私ならきっとなんとかできると思います!」

なんとしてもこの痛みから逃れたいと思った大谷翔平は全く気乗りはしなかったが、エリカの顔を見ながら大きくうなずいた。

大谷翔平とエリカは病院を後にすると、大谷翔平の自宅へと向かった。大谷翔平はスキャンダルになりやしないかとあたりをキョロキョロしながら自宅の高級マンションへエリカを迎えいれた。

エリカは全く動じていないが、病院を出てからもずっとノートに大谷翔平のキンタマから発せられるモールス信号を書き留めていた。

大谷翔平は自室へとエリカを案内とするとエリカは勢いよくしゃべりだした。

「これです!大谷翔平さん!あなたのキンタマには意思があります!ずーっと私あなたのキンタマのモールス信号を書き留めていましたが、すごいですよ!キンタマの名前はタクロウっていうみたいです。」

大谷翔平は訳が分からなかったがとにかく自分のキンタマの状況を理解したかった。

「タクロウ?なんじゃそりゃ。しかしどういうわけなんだ?キンタマがしゃべるっていうのは」

「それは私にもわかりません。今わかることはあなたのキンタマには意思があること、そしてモールス信号によってそれを伝えることができるということしかわかっていません。」

エリカは整然と答える。大谷翔平は初めは全く意味が分からなかったが思っていたが、エリカが嘘をついているようには見えなかった。

そうしてエリカはタクロウが発するモールス信号を次々と書き留めた後、翻訳し、大谷翔平と一緒にその内容を共有していった。

タクロウはとてもうれしかった。タクロウは神にもらった知識によって精神はすでに常人のそれを超えていたが、何よりも誰かと会話できること、そして自分の意思が伝えられるということにこれ以上ないほど喜びを感じた。まエリカに色々な事情を伝えている間、タクロウはうれしさのあまりキンタマの皮の皺をずっと寄せっぱなしだった。

タクロウがこれまでのいきさつを伝え終える頃には大谷翔平の部屋はエリカが解読に使った紙でうめ尽くされていた。

大谷翔平はキンタマを出しっぱなしにしていたせいか、少し身震いし、大きなくしゃみをした。すると一心不乱にタクロウのモールス信号を解読していたエリカは憑物が落ちたように我に帰った。

エリカは乱れた髪をかきあげると、満足げな笑顔を浮かべた。

タクロウも大谷翔平もそうしたエリカの様子をまじまじと見つめてしまった。今まで突然のことで二人は気付いてなかったが、エリカはかなり美人の部類に入る。二人の心を鮮やかな色彩が照らした。

そうしているとタクロウの頭が急に重くなった。なんだか嫌な感触を味わった。

「きゃっ!大谷翔平さん!何してるんですか!」

「うわぁっ!すまない!ちょっと気がぬけてしまって!」

大谷翔平は慌ててそそり立ってしまったペニスを慌てて手で隠すと、エリカも顔を覆った。その時だった。

「全く重いなぁ何をしてるんだよ!」

「すまない!本当に!悪気はないんだ!」

大谷翔平は普通に返答をしてしまったが、ここにはいないはずの男の声がしたことに気づくのに2秒かかった。エリカもその違和感気づく。

「何、女の子の前で勃起をしてるんだよ。いつも握ってるバットよりも重いんじゃないか?」

タクロウはそうひとりごとを呟いたが、タクロウも違和感に気づく。

「あれ?俺しゃべれるようになってる?」

「「・・・・えぇぇぇ!!!!!????」」

タクロウ以上に大谷翔平とエリカは驚嘆した。目の前でキンタマが喋っているのである。これに驚かない人間はいないだろう。

「タクロウさん?」

エリカは恐る恐るタクロウへ言葉を語りかけた。

「驚いた。僕にもよくわからないが、喋れるようになったみたいだ。なぜだろう?」

エリカはまた「ひゃっ」っと大きな声を出しながらも、冷静に頭を回転させる。頭の中で大きな数式を展開すると即座に目の前のタクロウの現象に答えを出した。

「進化?している?タクロウさん。進化ですよ!これは!」

大谷翔平は全く状況が読み込めない。彼はその場で黙って大きくペニスをたたせたままだった。あまりの出来事に、そのペニスを隠すことすらやめてしまっている。

エリカはまだ興奮した様子で、進化だ進化だと叫んでいる。元来学者気質である彼女はタクロウの現象を見て、ある法則からタクロウが「進化」という現象を引き起こし、喋るスキルを得たことをを一人悟った。

「なんだかよくわからないが、喋れるようになってしまったみたいだ。どうしよう!」

「どうしようもこうしようもないだろう!たまげたぞ!まったくしかし俺のキンタマが喋るなんて!タクロウって言ったっけ?お前はなんだ!」

大谷翔平は声を荒げた。しかし怒鳴ったところでどうしようもないことを彼自身もよくわかっていたが、あまりの出来事に怒鳴らずにはいられなかった。以前彼のペニスは立ちっぱなしだった。

「大谷翔平さん。落ち着いて!タクロウさんはモールス信号で意思伝達を私たちに続けたことで、多分喋るスキルを得たんだと思います。理論的なことはうまく説明できませんが、そう思ってください。あなたのキンタマ!いやタクロウさんは進化ができるんです!」

エリカの説明は全く理解できなかったが、大谷翔平もタクロウもなんとなく感覚的には目の前の現象を受け止めた。

Part5へ続く

※この作品に登場する大谷翔平も実在の大谷翔平とは関係ありません。

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