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ビジネスにおける「仕組み化」の盲点【歯のエステ顧客目線で感じたこと】

こんにちは、ちなです。(Twitter

今回は「仕組み化」した時こそ「人の力」が大きくなるよねと感じたという話です。

▷「仕組み化」の定義

仕組み化の定義は『いつ、どこで、誰がやってもできる状態にする』ということ。

属人性を排除した仕組みを構築し、業務効率化をはかるものです。

ただ、属人性を徹底排除した結果、なお属人性の残った部分に、神は宿るよね

という話。

これは、サービスを受けた側のお客さん(=私)視点です。

▷歯のセルフホワイトニングサロンを体験

先日、歯のセルフホワイトニングを初体験しました。

セルフなので、ほぼ自分でやります。

・歯に薬剤を塗る
・口に器具?を入れる
・照射ボタンを押す

スタッフの方は、資格がないのでできません。すべて自己責任でやるやつです。契約書にもサインします。

「勧誘されるだろうけど、初回お試し価格だしまあ行ってみるか」てことで。

14,940円が4,980円。勧誘される気配ムンムン

当日の流れ

・入店
・カメラ付きの半個室へ案内される
・電動歯ブラシがプレゼントされる
・それで歯を洗って待つよう指示される
・待ってる間、壁に貼られたクチコミを読むよう案内される
〜「高評価」を読みながら待つ〜
・すべてのクチコミを読み終わる10分後くらいにスタッフが来る
・説明(ビフォアアフター写真、ホワイトニング手順、注意事項など)
・通い放題コース案内(3週間33,000円/最低回数補償あり)
・施術開始
〜15分×2セット〜
・施術おわり
・効果を確認(「続けることが大事」と言われる)
・お会計
・次回予約
・退店

格安お試しコースというフロントエンド(集客商品)でお客さんを集めて、通い放題コースをおすすめして、バックエンドの定期コース(本命商品)へ誘導するサブスク型ビジネスです。

・フロントエンド→初回お試し
・バックエンド→サブスク加入

壁に貼られた手書きのクチコミ(施術を受けた人の喜びの声など高評価なもの)を読ませる時間が設けられていたり、歯へのコンプレックスを刺激するために「続けること」の大切さを説いたりと、わかりやすく仕組み化されていました。

3週間通い放題コース(33,000円)に加入しました。まだ体験する前でしたが、クチコミ効果+「今、申し込まないと」と言われたので加入。

対応の粗(あら)

で、本題なのですが。

これだけバチバチに仕組み化されてて、料金体系も明瞭。交通アクセス良好。次回予約はLINEでOK。

継続に足る条件が整っていたにもかかわらず、私はフリーパスを使い切ったタイミング(元を取ったタイミング)で、ぱったりと行くのをやめました。

うーん、もういいや。

なぜかというと。

唯一仕組み化できない『人がする接客』部分に、モヤモヤを感じてしまったから

わかりやすく言うと…

接客対応が雑。

以上。

商品やサービスの質がどうこうって話ではないんですね。

むしろ歯は白くなりましたよ。これだけ手軽に自然な白さになるなら、コスパいいな〜って思いました。

でも、引っかかった。

例えば、

・椅子の倒し方(ガタン!)
・道具の渡し方(友達にペン渡す感覚?)
・身だしなみ(ネイルが顔に突き刺さりそう)
・声のトーン(抑揚ゼロ…不機嫌なの?)
・店内を歩く足音(ねえ、不機嫌なの?)

超絶露骨に不適切かと言ったら、ギリギリラインではあるんです。

でも私はなんか雑だな〜って毎回思ってて。

予約する時や家を出る前とかに「また雑な扱い受けるのか〜」って、ネガティブに感じるようになっちゃったんですよね。

1回きりなら、割り切って我慢したかもしれません。

でも、サブスクですよ。前払いです。

今後も通い続けるの?今後もお金を払い続けるの?このサービスに?で、この人たちの給料になるの?

って考えたら「それはないな」でした。

「高額になるけど、どうせやるならいきつけの歯医者さんで、丁寧にやってもらったほうがいいや」。

そう感じました。

▷教訓

「仕組み化」の盲点は、仕組み化されてない部分です。

もし、仕組み化が行き届いたあの店内で、接客対応部分に少しでも「ほっ」とする要素があれば私はこれからも通い続けたし、他の人にも紹介しただろうな、と。

客目線で「もったいないな〜」と思ってしまいました。

(なんか雑だな〜)(次の来店が億劫だな〜)と感じさせてはいけなかった。

エステのように、コンプレックスケアサービスを扱うなら尚更です。

ずっとベルトコンベアにのせられているような印象が、最後まで拭えませんでした。私の主観です。

▷まとめ

ネットでも「仕組み化」はよく聞きます。

ここに誘導すればあとは自動で案内文や商品セールスしてくれる、ってやつ。LINEやメルマガやいろいろあります。

そのモデル自体は素晴らしいです。人にしかできない部分に、その人の限られた時間と労力と才能を費やしたほうが絶対にいい。

ただ、仕組み化を構築する中で、人が関わる部分を疎かにしては、仕組みそのものが崩壊してしまう恐れもある。

逆に、そのわずかな部分に全身全霊をこめて、丁寧に、誠実にやっていけば、属人性のない仕組み全体にも血が通って、お客さんから感謝されながらリピートしてもらえるんだろうな。

そんなふうに感じました。

そんな人をスタッフにできたら最高なんでしょうが、そんな人は自分が工夫しなくても回る場所には長くいないでしょうね。

てことで、愚痴でした笑

おしまい!

追記

このnoteを読んでくださったマーケプロデューサーのビンさんに、こんなコメントをいただきました!

接客対応を改善することで売上が爆上がりした事例です。

なんか最近ホットペッパービューティーにはまっていろんなサロンを体験してるんですが、これにあてはまる事例はとても多そうだなと思いました。

おしまい。

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