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達成感の育て方、あるいは                                       タスク管理、目標管理の在り方(2)

仕事についてタスク管理を行う場合には、 
目標の設定が大変難しいです。 

その理由は、上司が基本的な目標を指示してくるからです。 
それと、仕事の目標は結果に結びつく目標でなくてはいけません。 

ここで上司が指示する目標と書きましたが、 
タスク管理上では、目標と言うより、 
目的とか方針と言うのが正しいと思います。 

なぜなら、タスクが終了するまで変えてはいけないのが目的とか方針で、
目標は達成したり、しなかったりで変える必要があるからです。
この辺はISOと似ていますが、
ISOでも方針と目標と言葉を分けて規定しています。

上司が指示してくる目標(方針)は多岐に渡り、
時にはよく理解していない上司の場合、
目標の中に中間地点に当たる数値を盛り込むことがありますが、
その場合、上司との実現可能かどうかのすり合わせによる
合意形成が必要ですが、ごり押ししてくる上司も少なくありません。

ここで具体例で考えてみましょう。
一番わかりやすい営業部の第一営業課にあなたがいるとしましょう。

営業部部長や第一営業課課長が、
タスク管理や営業管理をよく知らないので、
よくある均等割りの方法で、
今年の当社の売上目標が5億円として、
各営業部に1億円の目標が割り振られました。
第一営業課には営業社員が5人いますので、
あなたには2000万円の売上目標が与えられました。

昨年度のあなたの売上は1000万円でした。

さぁ、あなたはどのようにして
年間2000万円の売り上げ目標を達成すればよいのでしょうか。

あなたの担当顧客は10社で、それぞれ決裁権限が50万円から100万円です。
当然、担当している顧客から満額受注しても、
1000万円程度にしかなりません。

方法として考えられるのは三つあります。

第一は、上司を連れて、担当顧客の上司を紹介してもらい、
決裁権限が100万円から200万円の顧客にする。
それにしても必ず紹介してもらえるとは限らないので、
タスク管理をきちんと行い、
目標を決めて、日々の営業が必要になります。

第二は、新規顧客の開拓ですが、
現状の顧客を減らさないようにしながら、
新規顧客の開拓にはタスク管理をきちんと行い、
日々の営業活動が必要になります。

第三は、過去の売上から、実力不足という事で、目標金額を下げてもらう。
それにしても、下げた目標金額を達成しなければいけないので、
タスク管理をしっかり実施し、日々の営業活動を行うことは必要です。

第一の方法についてどのようなタスク管理にするかと言うと、
現在の顧客から紹介してもらう相手の決済金額のリサーチを
何時までに完了するかの目標時間と、
現在の顧客とのコミュニケーションを並列に管理するタスクを作ります。

その後、上司と顧客への面談と、
もっと売り上げ権限がある人を紹介してもらうためのタスクを組みます。
そして、いよいよ、顧客との交渉が始まります。

交渉には、具体的な落とし所を二から三個用意し、
その落とし所には顧客におけるメリットとデメリットを用意し、
将来的なリスクとリターンも考慮します。
その上、出来るだけ顧客に判断するように、交渉します。

ここで注意が必要なのは、
現在の顧客をないがしろにしないようにすることです。
交渉が決裂する可能性もありますので、
その場合は今後も現在の顧客と商売を続ける必要があります。

その後の売り上げ目標を達成するための、
訪問タスクも作成します。
以前から付き合いがある顧客(企業)ですが、
以前より権限がある担当者になりますので、
担当者の趣味から好みまでリサーチするタスクを早々に作り、
一か月程度で、完了するタスクにします。

そして今度は受注活動のタスクを一か月程度で、
リサーチした金額と受注頻度をもとに、
顧客への訪問頻度と受注金額を目標にしたタスクを作ります。

その後は、一か月後に目標金額を達成しているか、していないかで、
次のタスクを作ります。
実際は毎月、営業会議などがあるはずですので、
タスクの管理の管理報告を営業会議で発表したりします。

この様に、小さなタスク管理を週毎や月毎に立て、ボードに掲示したり、
エクセルなどを利用し、PCで課内で共有して、
タスク管理を課長等と共有します。

自分が上司ならば、タスクの進捗管理をきちんとしますし、
達成状況や、訪問状況、顧客とのコミュニケーション状態なども
把握し、不足している部分はフォローしたり、
気づかせるような、働きかけを行います。

企業企業で、タスクの様式は異なるので、
これが正解と言う事はありませんが、
自分が管理者ならば、タスク管理は、小さなタスクの組み合わせと、
時間管理、目標管理を盛り込んで、
営業社員が達成感を得られて、
且つ、目標が達成できるようにします。

やり方として簡単なのはエクセルなどを利用した方法と
模造紙などに付箋を張り付ける方法がやり易いです。

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関連記事:
管理者の持つべき技術 問題解決の技術     

参考記事:
タスク管理(3)あるいは「流氓の小さな夢」 



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