詩『アイス』


灼熱の太陽に照らされて
アイスはみるみるうちに溶けていく
私たちの関係もこうやって形を変えていくのだろう
記号化してしまった愛の言葉も今では懐かしい
最後の2人の晩餐はバニラアイスクリーム
しょっぱさもアクセントとなり口の中へ
黙ってないで何か喋ってよ
君はもう食べ終えてしまったみたい
私の方はもうどろどろに溶けてしまった
それでも未練がましく液体になったアイスクリームをスプーンで掬うのはまだこの時間が続いてほしいと願っているから
そんな様子に気づくことなく君は地平線を見つめている

その横顔に訊いてみたくなった
まだ私を愛してる?

私はやっぱり今でも君を…


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