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「SDGs」はじまりのお話

<株式会社 tabekifu CEO/坂入千佳先生>
Chika Sakairi
グロウス・カンパニー+SDGs基礎講座修了
資質学講師
資質学カウンセラー

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みなさん、こんにちは。
すでにご存じとは思いますが、振り返りの意味を含めてSDGsが出来上がった経緯・歴史のようなものを簡単にご説明したいと思います。この導入的ストーリーの部分は大好きなので(笑)少し長くなってしまうかもしれませんが、一生懸命シンプルにお伝えしますね。

さて、かなり昔に遡ります。
1968年アポロ8号が月面着陸して宇宙からの美しい地球の姿を世界中にテレビで配信されました。初めて宇宙からの地球を見た皆さんが感動した瞬間、この時初めて、自分たちはこのような美しい星に住んでいると意識した、ここからSDGsは始まっているのではないかと言われています。

1972年には「かけがえのない地球~Onlyone earth~」というテーマで環境問題について話し合う国際人間環境会議が行われ、そして1980年代にいくつかの国際会議で持続可能な開発という言葉が初お目見えします。持続可能な開発は1992年、2002年、2012年の計3回の地球サミットのテーマとなりました。

2000年には途上国の貧困をなくすためのMDGs・ミレニアム開発目標が決まり、SDGsの項目のひとつ「誰も置き去りにしない」というキーワードの元になりました。貧困をなくすために作られたMDGsは、2015年までに途上国全ての人が安心して幸せな生活を営めるように先進国が応援する仕組み。その成果として貧困が半減したり、幼児の死亡数が半減したりなど2015年にはいくつかの目標が達成されています。

しかし一方では達成できていない項目もあります。
まだ8憶人が食料難で苦しんでいる。そして、気候変動がいろいろな目標を遅らせているとも言われています。また、国際紛争やテロに苦しんでいる人が増えていたり、先進国の中でも貧富の格差が広がったりなど、「振り落とされる人」がまだまだたくさんいるのです。

このようなことを踏まえ、MDGsの結果を見つめなおして、今度こそ「誰も置き去りにしない世界」を実現しようと、SDGsは世界中がともに協力して「誰も置き去りにしない」「世界を変革する」「経済・社会・環境の調和」を実現するために作られた目標なんです。

SDGsは様々な立場の人が意見を出し合って決めたもので、ひとりひとりが主役の自由参加プロジェクトです。何をどう取り組むとよいのかという正解や回答はなく、私たちの主体性に任されているルールや罰則がないというのも特徴です。

SDGsは17のテーマがありますが、それぞれの細かな内容は講座の中でも行っていきますので、今日は3つのまとまりをお伝えしたいと思います。

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1番から6番まで、これは「社会」というグループでMDGsから引き継がれたテーマです。途上国にとっての大きな開発目標となっています。貧困・飢餓・教育など日本は達成していますが、世界ではまだ字が読めない5才以上の子どもがたくさんいます。

2段目の7番から12番は先進国にも関わる「経済」というグループ。
エネルギーや環境、雇用などを取り上げています。

そして一番下の段、13番、14番、15番は見てわかるように「環境」というグループになります。

最後の16番、17番は「経済」というグループに入り、全ての開発目標に関わっているテーマです。

環境の上に社会があって、その上に経済が成り立つ。この3つの調和のとれた世界、誰も置き去りにしない世界を作るために平和やパートナーシップの観点が欠かせないということが分かりやすくまとめられています。

私は「資質学」というカウンセリングも行っていますが、その仕事を通して日本人のある種の傾向に違和感を感じておりました。それは、自分が持って生まれた豊かさに目を向けるのではなくて、足りない部分の欠乏感にばかり目を向けてしまうというところ。

日本人はすごく頑張り屋さんで完璧主義、足りない部分を一生懸命補ってきた。その結果として経済成長率のGDPの高さは世界上位。そういった頑張り屋の日本人が成し遂げてきたものだとは思うのですが、いざ立ち止まってみたら自分自身の幸福度が低かった、世界幸福度ランキング2020は62位。

欠乏感ばかりに目を向けているので疲弊してしまっていたり、また我慢強い特性もあり、自分の大切なものは後回しに企業戦士になっていたり、そういった方が多く見られます。幸福度が低い、疲弊してしまうというのは「持続可能ではない」経済成長率は高くても、本当の意味で国力は高くない、ということになります。

資質学では人間は元々完ぺきではないことを伝えています。日本では欠けている月を愛でる風習があった、そういう心の余裕がある国民性、特性です。足りないところはそこを得意とする人に補ってもらって、助け合い、分かち合う、そして調和のとれたチームを作っていく。

人間はチーム内で自分の力を出し切って、人に喜んでもらうことで豊かさ幸せを感じるのではないかと思います。それが素晴らしいチームであり、素晴らしいハーモニーであること伝えています。

SDGsの17番目のテーマにも「パートナーシップで目標を達成しよう」、ここは日本の達成率が低い項目。、これからの時代にとても重要なチーム作り、補い合い助け合いを、より一層強く意識して伝えていきたいと思っています。

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