【実施レポート】地球のプロと旅する企画 in京都京北 ～両生類の研究者 京都大学西川完途教授～
2023年9月2日〜3日に「地球のプロと旅をする企画 in 京都京北」として、両生類の研究者である京都大学西川完途教授を”地球のプロ”として迎え開催しました。教授1名、運営6名を含めた総勢23名が集まり、事前勉強会からオオサンショウウオ調査会、生き物観察会、アフタートークを楽しみました。
事前勉強会（2023年8月23日）
西川教授によるオオサンショウウオ調査に関する事前勉強会をオンラインにて実施いたしました。
当日の現地企画へ向けて期待が高まる内容で講義をしていただきました。
講義のポイント
・西川先生の研究は系統分類学、両生類の研究
・両生類の特徴を活かした商品開発も（バイオミメティクス）
・オオサンショウウオは国の特別天然記念物であり未知の部分が多く残る存在
・西日本に分布しておりなぜ東日本にいないのかはわかっていない
・過去に日本へ持ち込まれたチュウゴクオオサンショウウオとの交雑により発生した交雑個体が増えており、在来のオオサンショウウオが減っている
・種の保存法があり外来種も含め全て保護対象で在来種保護が難しい
・予測できない将来、多様性があることで生き残ることができるため生物多様性を守っていく必要がある
オオサンショウウオ調査会・生き物観察会（2023年9月2日〜3日）
現地・京北にて企画を実施いたしました。
1日目には西川研究室で実施しているオオサンショウウオ調査会に参加し、夜の川に入ってオオサンショウウオの調査活動を行いました。
また2日目には、いきもの倶楽部 KONOMIの許斐さん指導のもと、生き物観察会を実施しました。
1.事前説明と軽食タイム
・２日間のタイムスケジュールの確認や宿泊施設の説明
・西川教授と軽食を食べながらオオサンショウウオ調査会の準備
2.オオサンショウウオ調査会
・ヘルメット、ヘッドライト、胴長、ライフジャケットを着用し夜の川へ
・西川教授の指導のもとルールを守った調査を実施
・オオサンショウウオも見ることができました
※京都市におけるオオサンショウウオの調査は、文化庁の許可を受け、京都市文化財保護課と京都大学との連携で実施されています。日本のオオサンショウウオは特別天然記念物であり、また、噛まれると危険な生物です。許可なく触れることのないようお気をつけください。
3.生き物観察会
・許斐さんから身近な生き物を見つける方法を伝授
・道端や水路、川などで網を使って生き物を探索
夜の談話会とアフタートーク
1日目の夜に西川教授と自由に話せる夜の談話会と、2日目の午後に参加者同士で交流するアフタートーク（BBQ＆アウトドアサウナ付）を実施しました。
1.夜の談話会
・全員で改めて自己紹介
・オオサンショウウオに関心を持つ人は自然好き＆面白い
・ここぞとばかりに西川教授に質問大会
2.アフタートーク（BBQ＆アウトドアサウナ）
・交流会としてBBQとアウトドアサウナを実施
・京北の綺麗な川に飛び込み「ととのう」
運営を終えて
大人向けの環境教育コンテンツが少ない？
子どもも含めた家族向けの環境教育コンテンツはありますが、大人が気軽に参加できて心から楽しめるものが少ないのではないか？という点から「地球のプロと旅をする」を企画しました。実際に今回の参加者は20代以上の社会人がメイン層となり、自然は大人の好奇心も満たせることを感じました。
”地球のプロ”の視点を通すと世界が広がる
普段あまり関わることのない、自然を研究する「地球のプロ」との出会いを提供します。大人向けだからこそ、研究者の方により深い部分までお話を聞くことができて、自分の世界を広げることに繋がる有意義な時間を提供できると感じています。
参加者のバックグラウンドはさまざま、でも共通して”自然が好き”
今回は、多種多様なバックグラウンドを持つ方が集まりました。共通するのは”自然が好き”ということ。普通ならありえないぐらいの登山好き比率。中には狩猟免許を持っている人も。アウトドアや生き物の話で大変盛り上がりました。
自然が好きな社会人はぜひご連絡ください！
参加者の満足度も高く無事終了した「地球のプロと旅をする」企画、次回開催も希望いただいています。興味がある方はぜひご連絡ください！
【お問合せ先】
Mail: earth.tanken@gmail.com
次は、どんなプロとどんな旅をしようかな？
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