見出し画像

寝ても覚めてもウシジマくん

引っ越しをして、とりあえず最初は全て揃えないで必要最低限なもので生活しなさいと親から言われていた(今思うと何でなのか全くわからない。最初から一気に揃えてしまった方が便利だ)ので、初日に届くようにしたものは冷蔵庫や洗濯機などわずかなものだった。

中でもテレビは、実家の自分の部屋で使っていた小さなものだけで充分ではないかと、それを使用していたのだけど(私も彼もほとんどテレビを見ない人なので)、二人暮らしにしては広めの2LDKの間取りで生活していると、テレビが小さいのはなんだかがらんとしていて寂しいものだった。結局、友人を呼んだときにもテレビがないとやることもないし、ここは思い切って大きめのテレビを買おうとなり、NetflixとYoutubeが内蔵されている今どきのテレビを買った。

すると、自炊した夕飯を食べながら毎日Netflixを見る毎日が始まった。

最初に見たのは闇金ウシジマくん。

ウシジマくんを初めて見たのは今年に入って友人の家で。その時に書いたnoteはこれ。

この時にシーズン3の途中まで見ていて、そのまま途絶えていた続きを見た。シーズン3,2,1の順にドラマを見て、4本の映画、あっという間にすべてを見終えてしまった。

そうすると、私の毎日はもう!ウシジマくん一色。寝ても覚めてもウシジマくん。彼といるときはウシジマくんごっこをし、一人でいるときはドラマのエンディングテーマ、鴉の『巣立ち』を聴きながら街を歩き、街行く人たちが多重債務者に見えてくる!という遊びを飽きずにずーっとやっていた。暇さえあればウシジマくんのことを考えていて、それはもう明らかに中毒だった。

何度もドラマを見て、ウシジマくんが出てくる度に、かっこいい…!と感嘆の声を漏らし、これからは理想の人間のタイプをウシジマくんと言おう、と心に決める。

今までは、理想の人間のタイプをルパン三世と言っていた。

それで考えてみると、ルパンとウシジマくん、テンションがまるで違う二人だけれど、私のツボは同じ部分にあるということに気づいたのだった。

私が、ルパンを好きな理由(好きというか憧れ、かっこいい人とはこういう人だなと思う)は、普段おちゃらけていて何も考えてなさそうに見える(見せている?)のに、本当はとても周囲や人を観察していて、常に頭が働いているというところ! いざというときに簡単に力を発揮する(能力がとてつもなく高い)というところに、心底、かっこいい!と思うのだった。

これはウシジマくんにも言えることで、常に真顔で冷静なのだけど、人をよく見ていて、本性まですぐに見抜く。人を裏切ったり物事を軽く見たりするような、駄目な人間には容赦しないけれど、馬鹿なだけで素直な人や改善の余地のある人にはチャンスを与える。人が困っていたりやばい状況にある時はすぐに察するし、なんだかんだで助けてあげる(あからさまに助けているようには見せない)のが、もうとにかくかっこいいのである。そして、オムライスにケチャップをいっぱいかけるとか、かわいいものしりとりとか、公園の遊具に乗ったり、戌亥と駄菓子屋で遊んだりお茶目な面もある。

つまり自分の理想のタイプは、頭が切れて観察眼が鋭く、物事をよくわかっているのに、それをひけらかさない人、おちゃらけていたり、お茶目な一面がある人、ということなのだと思う。
これは異性として付き合いたいタイプなのか、自分がなりたい理想のタイプなのかはよくわからないけれど。
誰でも、こういう人ってたまらない…!というタイプって持っているものなのかな。
色んな人の理想の人間のタイプが知りたくなりました。


ウシジマくんを全て見終えて、もう続きはないけれど、それでももっともっと見たい!となり、仕方ないから山田孝之の出ているドラマや映画を見て気持ちを紛らわそうと、流行りの「全裸監督」を見てみた。

すると、山田孝之が「す、少し漏らしてしまいましたぁ~!!」と言ってお漏らしをしているシーンを見て、ああ、ウシジマくんと全然違う、と思い、苦笑いをしながら、そっとテレビの電源を切りました。(…な、内容は面白いよ!)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?