ヤマダ電機の目線で考えるコスモスベリーズ~義理人情ではないビジネスの論理~
今週の「カンブリア宮殿」では、コスモス・ベリーズという会社を、「町の電器屋さんを生き返らせた立役者」として報道していた。簡単に言えば「これまで連合を組むことで仕入れ値を安くしてもらっていた街の電器屋さんが、(さらに安く仕入れることができる販売量を持つ)ヤマダ電機やコジマなどの大型量販店登場によって価格競争力を失い苦境に陥ったところを、”大型量販店から卸値とほぼ同じ価格で仕入れる”仕組みを作り上げることで、再び繁盛することができた」という話だ(長い……)。(番組のコメンテーターである)村上龍はこれを「ビジネスの論理ではなく、義理と人情の世界だからこそできたことですよね」と評していた。が、私はこの仕組みは「間違いなくビジネスの論理から来ているもの」だと思う。それを証明するために、ヤマダ電機の目線でこの仕組みを捉えてみたい。
街の電器屋さんが補完するヤマダ電機の弱点
ヤマダ電機の強みは、なんといってもその品ぞろえと圧倒的な価格競争力だろう。私も、家電は基本的にヤマダ電機で買っている(一番安い、という信頼があるからだ)。人が集まる地点に店舗を出し、圧倒的な価格競争力で他社を圧倒する―。そんな戦略を採るヤマダ電機にとって、大きな課題が2つあったのではないだろうか。それが「ネット通販の台頭」と「アフターサービス」だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?