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結局入籍を選ばなかった理由!

彼、アスペルガー。
私、元うつ病。


付き合って6年めに突入しているが、入籍はしていない。

よく「入籍しないの?」と聞かれるけれど、今後する予定もない。

でも私たちも最初からこうだった訳ではなくて、何度か入籍のタイミングはあった。

それに一昨年までは、父の日や母の日、それにお互いの両親の誕生日なんかには、きちんと連名でプレゼントや手紙を送っていたんだ。

「今すぐ結婚する予定はなくても、ちゃんとそれなりにやってますよ。入籍は時期を待ってるだけですよ」

っていう、最低限の意思表示だったような気がする。

その連名も、去年からついにやらなくなった。

今はもうよっぽどのことがない限り、きっと彼と入籍する未来はないんだろうなと思っている。


ちゃんと結婚前提で付き合い始めたのに、今こんな状況になってしまったのは一体何故なのか。

一応表向きの理由は、彼がアスペルガーだと判明したことだ。

「アスペは身内に一番遠慮がない=身内が一番苦しむことになる」

というエピソードを2人でいくつも読んで、自然に「今すぐ入籍するんじゃなくて、まずは2人なりのコミュニケーションの基盤を作ろう」って話になった。

それ以来丸4年。

関係がすごく良好な時もあったし、改めて入籍の話が出たこともあったけれど、それでもやっぱり私たちは入籍しないことを選び続けてきた。

それが何でかと言われれば、たぶん一言で言ってしまえば、お互いにとって結婚が「べきねばの義務」でしかなかった、ということなのだと思う。


結婚はしなくてはいけないものだ
子供を持たなくてはいけない
共働きで仕事を続けなくてはいけない
料理を頑張らなくてはいけない
年に2回は帰省しなくてはいけない
お互いの両親を立てて仲良くしなくてはいけない


・・・などなどなど

この「べきねば」が、私たちにとって堪え難い苦痛だったのだ。

それにお互い田舎の風習の残る地域で育ったのもあるし、周りに幸せな結婚をしている親族がいなかったのもあって、私たちにとって「結婚=幸せ」ではなかった、ということだ。

それこそ周りの親族にたくさん色々言われたけれど、それで入籍するどころか、逆に今ではお互い実家に近寄らなくなってしまった(爆)。

だから結局私たちは、私たち自身の感性と意思で、「精一杯の幸せを探すために結婚はしない」と選んだのだろう。


でも私は本当は、昔はすっごい結婚に憧れがあった。

自分が子供の頃の家庭に恵まれなかった分、早く結婚して子供が生まれて、「なんだかんだ幸せ」って思える家庭を作れたらいいなって思っていた。

でも今はその頃思ってた「なんだかんだ幸せ」が、あんまり幸せじゃないってことはよく分かる。

だから入籍を選ばなかったことは、全く後悔していない。

それでも入籍していれば、緊急連絡先になれたり手術の同意書が書けたり、お互いに万が一のことがあった時に喪主になれたり(笑)するんだなって、思う時もあるよ。

今彼に何かあったら、私に連絡は来ないんだなって思う。

例えば彼がどこかで倒れてしまったら、入籍していれば私に一番最初に連絡が来て、すぐに会いにかけつけることができるのに。

今の状態だったら連絡が来るのは最後の最後で、それまでに間に合わなくなって会えないまま離れ離れになってしまったら、その時どう思うんだろう?って。

彼とこういう話をすることもたまにはある。

・・・それでも、やっぱり私たちは入籍を選ばず過ごしていくんだろう。


多分、私たちの中で「結婚に対するべきねば」が無くならない限り、「結婚=幸せじゃない」という思考が自然に外れない限り、ずっとこのままなのかもしれない。

もし今後「死ぬ瞬間にこの人と一緒にいたいな」って本気で思える瞬間が来たら、その時が私たちにとって入籍を考える時なのかもしれないなーって思う。


ここから先は投げ銭制です。ややスピです。

今まで何度か入籍しようって話が具体的になる度に、なぜかお互いの実家に不幸があって、その度に延期してきたんだ。


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