「終幕」のための断捨離=エネルギーごと手放すということ
5年と少し付き合ったアスペルガーの彼とお別れし、私が家を出ることになった。
(記事はこちら → https://note.mu/chikatoyama/n/n32efc1c10f16)
1日も早く家を出たいのだけど、次の引っ越し先に持っていきたい物は何か?と考えて家を見渡してみた時、「もー全部いらない」と思った。
何一つも持って行きたくない。
全て手放してしまいたい。
あまりにもこの感覚が強烈なので、引っ越す前に徹底的に断捨離をすることにした。
元々定期的に物を整理する生活をしてきたが、今回は一味違う。
何しろ今までの人生に一旦幕を下ろすための、終幕に向けた断捨離なのだ。
物のエネルギーと向き合うことは、自分の過去と向き合うことだと分かった。
まだまだ途中ではあるけれど、今の正直な感覚を書いておこうと思う。
今回の「捨てる基準」
私は今までも定期的に断捨離を行ってきたが、今までと今回の基準は全く違っている。
今までは「手元に置いておきたいか?」がざっくりした基準だった。
・疲れた時に読むかもしれない
・仕事で必要になるかもしれない
・また使うかもしれない
の中から、特に使用頻度が高そうなものや、思い入れがあり過ぎて捨てれないものを残し、他を捨てる。
・・・。
ところが今回の基準は全く違う。
・死ぬ時にそばに置いておきたいか
・死ぬ前日も使いたいか
・死ぬ前月にときめきをもたらしてくれるか
・向こう半年生きるために必要か
これが今回の基準。
基準が「死ぬ時」なのだから、時たま身辺整理のような気分になる。
ただこの確固たる基準のおかげで、断捨離がめっちゃ捗る。
どうしても手放せなかった服も本も、基準が「死ぬ時」になった瞬間、「もういらない」と思えるからだ。
物に宿る「過去」の波動
とは言え物のエネルギーって本当に重い。
物には過去の波動が宿っている。
思い入れがあって、ずっと断捨離を免れて手元に置いていた物なんかは特にやばい。
5年前に彼からもらったアクセサリーや、上京して苦しい中で買った腕時計、留学時代に着てた服、苦しくなるたびに読んだ本やマンガ。
あの時感じてたこと
めっちゃ頑張ったこと
悲しかったこと
辛かったこと
束の間楽しかったこと
そんな過去の生き方と古いエネルギーが、これでもかってくらい宿っているから、触れると一瞬でタイムスリップしてしまう。
そんなものを捨てれず取っておいたのは、きっと好んでタイムスリップをする為だったのではないかと思う。
頑張ってた自分を思い出せたら、その頃交流のあった人たちとの間に生まれた感情をもう一度思い出せたら、きっと明日も頑張れるような気がするからだ。
つまり、過去のエネルギー感の延長上で、明日も生きようとしていたんだね。
でも私はもうその延長上には生きれないし、過去のことは全部自分の中に蓄積されているから、もう物という「器」はいらない。
だから綺麗さっぱり手放すって決めている。
手に取ることでエネルギーごと手放せる
今日、手紙と写真の整理をした。
今まで色んな人にもらった手紙と写真を1つの箱に入れていて、ずっと捨てれずに取ってあった。
特に大学時代に色んな人からもらった手紙やカードは、思い出したくなくて触りたくもないのに、捨てることもできずにずっと無造作に箱に入れっぱなしだった。
その上に、上京して塾講師として働いていた頃に生徒からもらった手紙が溜まってた。
その箱を引っくり返して陽に当てて、1つずつ手にとって読み直していった。
読みながら、泣いたり笑ったりした。
そして「死ぬ前日に読み返したい」と思える物だけを残して、あとは「ありがとう」と言って捨てた。
こうやって私は多分、私自身の過去とやっと向き合ったのだと思う。
手に取ることでエネルギーを感じ直し、自分を見つめ、手放した。
物と一緒にエネルギーごと手放したのだ。
過去はどこにもないけど、自分の中にある
箱いっぱいの15年分の写真と手紙を、1つずつ手にとって手放していった。
この写真に写る友人も、
手紙を書いてくれた相手も、
もうどこにもいないのだ。
この地球上のどこに行っても、もう二度と会えない。
私だって、過去の写真の中で笑う自分と今の私は別人だ。
だけどあの時確かに友人たちとエネルギーを交換したことや、あの時確かに自分なりに頑張ったことは、ちゃんと今の私の中に残ってる。
ちゃんと身体の細胞に記憶されているから、もう物に宿らせなくていい。
きっと私たちは、物に記憶や思いを宿らせているのだと思う。
それはもしかしたら、自分の身体や感覚が信じられないからかもしれないね。
もしかしたら、何世代分も引き継いだ思いすら宿ってるかもしれない。
日本中にそんな物が溢れてるのかもしれない。
自分の身体と感覚を信頼できたから、もうエネルギーごと手放していける。
大丈夫。
いつも読んでくださりありがとうございます!直近でいただいたサポートは、引っ越し先で使う新しいカーテンと木の食器のために、大切に使わせていただきます(2019年3月末現在)。