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コーチがこっそり教えるアジャイル小噺-組織やチームに変化をつける方法

何かを変えなくてはいけない。今のままではいけない。
変化に適応するというのはとても大変で労力がかかることです。何せ「習慣やこれまでやってきた方法や前提を、変える」ってことですから。


私の元に最近相談に来てくださった、とある大企業のマネジメントをされている方がこんなことをおっしゃってました。


「私のいる組織は、学歴重視で採用してきて、研修なんかも一辺倒にしてきたのもあって、みんな金太郎飴みたいになっちゃってる。おまけにプライドは高くて心のうちを話せなかったり、杓子定規になってしまう。仕事は降ってくるもんだと思って自ら走り回って作るなんて少ない。ジャングルではなく、今はまるで寒い針葉樹林にいるみたいに思えるんです。」

組織における原因と結果はいろいろなものが積み重なって、相互作用してつくられていくので、きちんと色々紐解いていく必要もあるのですが、まず自分だけで明日からでもできる変化の起こし方を考えたいと思います。

①振り返りを行う


「えっ、なんだそんなことか」と思ったら侮るなかれ。振り返りは、自分たちの考えや行動、凝り固まったモノの見方が取れるきっかけになります。

基本となるポイントは以下


・5w2hを考えてよりよい運営方法を設計する
・導入→発散→収束はだいたい2:8:2か2:7:3
・事実と解釈を分ける
・チャレンジへの一歩を必ず明確にする
※KPTなどのフレームを使うのも手ですが問題の深掘りをすることなくトライをしないように注意

振り返りは、チームにとって双方の信頼を高めます。また、理解や文脈を理解することに役立ちます。それがさらに、新しいアクションや変化、チャレンジを生み出します。


②計測する


今の状態で課題があると思っているなら、それが端的に表れているものを計測してみる。あるいは計測できるものをつくることもおすすめです。

例)
何かにかかっている作業時間(社内の書類作成など)
品質管理の実態(ドキュメントの更新頻度や管理されている割合など)
手戻りの数と対応時間
顧客満足度アンケート

③事実を集める


②と似ていますが、計測ではない場合もあります
以前組織変革を伴走していたお客さんの中に、こんなマネージャーの方がいらっしゃいました。

みんなの「こんな組織にしたい」「こんなチャレンジしたい」「今の組織ってこうだと思ってる」を画用紙に書いてもらい、データや写真にしてまとめる。これを課題分析と新しい組織戦略を提案するための一部とするんだと。さまざまな部署の役職者にもどんどんカレンダーを押さえて会いに行き、わずか数週間で何十人もの人の画用紙が生み出されていました。(もちろん通常の仕事をしながらです)

獲得した生の情報ほど強いものはありません。本当に頭が下がりました。
また、実際に写真で表されると、圧巻でみんな実はこんな夢や目標をもっているんだな、自分の組織にはこんな強みがあるんだな、というのがわかるのも素晴らしいなと思いました。

皆が知らないことを集める、ということは組織の流れに変化をつけます。
組織が変わるかどうかは、やってみないとわかりません。途方もない作業になるかもしれません。
ただ結果がどうであれ、小さい一歩を踏み出せるかどうかは、私たち一人ひとりの勇気と行動にかかっているのだと私自身も日々向き合いながら過ごしています。

◇壁打ちしたい方はこちら!
【OPEN MIX UP(コミュニティ)】
https://www.facebook.com/openMIXUP/

open×○○
をテーマに自由に議題を挙げて参加者でディスカッションしたり相談したり、自由に学び合うコミュニティ。月一回くらい開催。

◇オススメの本
Fearless Change
日本語訳されております!
Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

https://www.amazon.co.jp/dp/462108786X/ref=cm_sw_r_cp_awdb_imm_c_Xpe4FbXDSJFR4

#私も何度読み直したことか分かりません 。海外のカンファレンスで著者のリンダさんと出会えた時、ご本人がおっしゃっていたのは「とにかく実験を楽しんで!」でした:)

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