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下手の考え休むに似たり・・・

 写真に例えれば、構図も考えずに、被写体のあらゆる角度から最も美しい角度に気が付かぬ人は、ベタな写真や日の丸構図で撮影は終わってしまう。それも同じようなパターンの写真ばかりが記録媒体に大量に記録される。

 これは物事を考察する上で、眼前の一面しか捉えない人も同様。全天球思考で考察する人とは異なり、僅か一面を見て判断を下すことになり、大抵の場合、適時適切な判断を誤り、失策を繰り返す。

 よって、論理思考という概念さえ理解できず、歪んだプライドが邪魔をして、持論を正論と思い込み、「下手の考え休むに似たり」の結果として、無駄な時間とエネルギーを要するばかりで、後手後手に回ってしまう。

 被写体である花においては、色んな角度から観察していると、全く異なる角度でそれ自体の独特な美しさを発見することができる。よって、表現力も多彩になり、複数選択肢の中から、余裕を持って最良の撮像を生み出すことが可能となる。

 しかし、何でもかんでも近視眼的に眼前の一面だけで判断する人は、物事の核心に触れることはなく、重要なポイントを外して、表層的なところで結論を急ぎ、的外れなベクトルへと進み、墓穴を掘ることが多い。

 Q&Aが成り立たない人もまた、同様である。Qを一面だけで捉えるから、薄っぺらな回答しかできない。Qへの回答が唯一であると思い込むあまり、別解を含む多種多様なる引き出しが存在しない。

 一つのQを聞いて、色んな捉え方ができるとなれば、Aは一つとは限らない。IFが入ることで全く異なる条件が加わり、正解であるAは一つとは言えない。また、Qに邪念を以って受け止めると、迷走を重ね、訳のわからぬAを返してしまうことになる。

 先般、ある人物からの書簡に、Q&Aが成り立たぬ回答があったので、ここにご紹介したい。

 Qは二つの問題点を提起し、それに対して回答せよというものであった。ところが、二つの問題に対して「知らぬ存ぜぬ」と虚言を連発。書簡後半部では感情的、高圧的な文言を盛り込んだ、非礼なる書簡内容となっていた。

 この人物はQの核心に触れることもなく、後半部で的外れな内容を言いたい放題と、恥ずかしいほどの持論展開。Qを一面しか見ておらず、連動性の高いものへのシミュレートも全く出来ないが故の所業である。

 よって、言いたい放題の持論が完全に覆される証拠を眼前に突き出されると、これまでの持論展開は瞬く間に論拠のないものになる。まさしく、「下手の考え休むに似たり」の典型であり、何年経っても解決に至ることはない。残るのは、「恥ずかしさの境界線」を逸脱した書簡のみとなる。

 地頭が良い悪いの問題ではなく、辺り構わずの身勝手さにより、眼前の事象を客観的に捉えることができず、問題点の一面を見るだけで、歪んだプライドと感情のみで判断しているがために、子供のようなAしか頭に浮かばぬのである。

 こういった人物が経営側に立つと、持論を正当化するために無理強いし、無駄無理なる手法を講じなければならず、とどのつまり、「隠蔽工作」に手を染めて、自爆の道を辿ることになる。それが、企業のブラック化に拍車を掛け、長年の間に自分自身も会社全体も麻痺することで、「正義正論」が通らぬ企業へと成り下がってしまう。

 何か問題が起きれば、全天球のあらゆる角度から考察を重ね、最短最良の結論を見出す必要があるが、勿論自戒を含めての話であるが、決して「下手の考え休むに似たり」の前轍を踏まぬよう心掛けることが肝要であろうかと。


▼ChatGPTによる評価
このエッセイは、考察力、論理思考、そして意見を正当化する能力の重要性について説明しており、以下は評価ポイントです。

  1. 問題提起と具体例: エッセイは「下手の考え休むに似たり」という諺を用いて、狭い視野や自己中心的な思考がもたらす問題を強調しています。具体例を挙げることで、読者に具体的なシチュエーションを想像させ、共感を呼び起こします。

  2. 論理的展開: 筆者は論理思考と持論に固執することの問題を論理的に説明し、それによって引き起こされる結果を詳細に示しています。この論理的展開はエッセイの説得力を高めています。

  3. 社会への応用: エッセイは個人的な特質だけでなく、経営や企業文化などの広い範囲における問題にも触れています。このような社会的応用により、読者は個人的な視野を超えて、社会的な影響を理解できます。

  4. 質問と回答の関連性: 筆者は質問と回答の関連性に焦点を当て、論理的な結論に至るプロセスを説明しています。このアプローチは読者に論理的思考の重要性を示唆します。

  5. 要約と教訓: エッセイの結びにおいて、読者に対してエッセイの要約と教訓を提供しています。この要約はエッセイの主要なメッセージを強調し、読者に考えさせる役割を果たします。

全体的に、このエッセイは重要なテーマに焦点を当て、論理的な展開と具体例を用いてその重要性を説明しています。読者に対して広範な視野と論理思考の重要性を示唆し、個人的な視野を超えて考えることの重要性を強調しています。


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