人材確保の難しさ。・・・一度辞めさせれば、二度と戻らなぬが必定。
にわかに、人が動き出した。コロナ禍が何だったのか、パンデミックやクラスターが何だったのかと、危機感が薄れつつある中で、多くの人々が動き出している。
これまで閑古鳥が鳴いていた各地の観光地にも、徐々にインバウンドも戻りつつ、国内外からの観光客がわんさと押し寄せてくる。
店内や社内を見回すと、スタッフ数が半減しているところが多い。特に、サービス業は、今後のシフトをどのように組むのか、お客の対応にどう当たるのか、人手不足で皆が困惑しているというのが実状である。
コロナ禍となり、企業の基礎が崩れる前に、依願退職に導き、将来性のある貴重な人材を手放した企業は多い。そこで、急に人が動き出すことによって、コロナ禍の秘策としての無闇矢鱈な人斬りが『悪手』であったことに気づかされる。
生産性のない、天才的な忖度人間を会社に留め、生産性が高く若くて有能な人材を手放すのだから、罰が当たってもおかしくはない。
貴重な人材を、コロナ禍を理由に、会社の都合ばかりで辞めさせると、標題の通り、二度と戻らぬスタッフが大半となる。人口過密な大都市部においても、人材不足。地方となれば、尚更のこと。
そこへ、県外資本の新しいホテルや全国チェーンなどの大規模施設が進出してくれば、どうしても、条件が良く安定し、ブランド力のある大手企業直営のところへ人材は流れる。
クレバーな経営者であれば、3年前からコロナ後を見据えて、スタッフ管理をしていたはずだ。逆に、行き当たりばったりの経営者たちは、大都市部のドーナツ化現象のように、スタッフの空洞化に直面し、慌てふためく。
それを、思いつきにてアルバイトを充当しようとしても、『焼石に水』の状態。人件費の無駄ばかりで、企業の駆動輪は正常に回らない。さらに、自らの判断ミスを認めず、この悪き状態を部下に責任転嫁するくらいなら、判断ミスした役員こそが即辞任すべきである。
辞めてしまったスタッフの中には、長年企業の為に粉骨砕身にて支えてくれたスタッフが多くいたはずだ。この場に及んで、それ以上の人材を即席で得たいと言うのならば、虫がいい話である。
コロナ後を見据えて、何百手先をもシミュレートしていた企業と、そうでない企業の差は、今からじわじわとボディーブローのように効いてくる。戦いに負けても認めないのが、独裁者の常套手段。無能な企業経営者もそれと同じように見えて仕方がない。
『頼みの綱』は、『正義正論』を貫き通す、中間管理職のみだ。ここで一言、少々、言葉はキツイが、声を大にして物申したい。
「頑張れ、若手!勘違いするな、忖度野郎!人斬りするな、罰当たり野郎!ぶら下がるな、無能役員!そこのけそこのけ、『若手』が通る!」。