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父が亡くなった話<4>

割とリアルタイムで書いてはいるんですが、
あまりまとまって寝ていないせいか、記憶が定着していない部分があり、数日前なのに既に曖昧な部分があったり。逆に、この状態だからこそ、記録しておいて良かったって、後から思いそうです。

遅いお昼の、その前に

打ち合わせもすみ、日程も確定し、スタッフさんは日程表を作成するために一旦退出。
しかしここで、一件の中間イベントが控えています。

枕経というもので、死者の枕元でお経を上げてもらって云々と、会館の説明書きにあります。お寺さんを頼む上では必要な儀式のようです。
全員がまだお昼ご飯も済ませていないのですが、打ち合わせが終わるのとほぼ同時にお坊さんがいらしたので、三人揃って参加。

実家を離れたわたしはよくわかりませんが、母の絡みで度々お寺にお世話になっている妹たちに言わせると、
「いつものとなんか違ったね」
ということでした。

終わると、再度日程を確認しあい、お坊さんは退出。
その後、やっとお昼だと思って油断してお弁当を広げていたら、
完成した葬儀日程表をもってスタッフさんがやってきた。
ほんと、人が亡くなるって、大変だ。

iPhoneユーザーの妹に、日程表の画像をPDF化してもらい、T某に転送。
一方で、次妹Wは、救急搬送の時に駆けつけてくれたD氏に日程を知らせます。

数少ない、父方親族

D氏は、父の兄の長男で、私よりも一回り年上。
父方の本家筋ですが、今は本家と言っても普通の家と変わらず、
三人の娘を巣立たせて、今は母親と妻との三人暮らし。
そしてその母親も、外に出るのは難しいということで、
多分葬儀に参加するのはD氏だけでしょう。

今回の父の葬儀、互助会を使ったわりとお金のかかった式の割に、
参列者は親族のみの5名とほぼ確定です。
全部この控え室の和室で済ませていいくらいなんだけど、
お坊さん来るしなぁ。

そのD氏、妹からの知らせの連絡に、
とりあえず夕方には一度顔を出しに来るとのこと。
そしてT某には、早朝の新幹線を手配して(日中だったのでえきねっとで予約してT某のSuicaに紐付けた)、明日の到着待ちです。

父方の親族D氏は、
母の葬儀にも来てくれて、母方の親族の手前、序盤だけひっそりと参加して帰って行った、控えめで常識的な人です。
連絡もつかない私の代わりに、次妹に付き添って、救急搬送から会館搬入までつきあってくれました。

やってきたD氏と、久しぶりの交流。
お互いの状況の報告や、これからのちょっとした不安な話などを、穏やかにすることができました。
とっても穏やかなご家族なんだけど、父は若い頃の不遇から偏屈になってしまい、兄一家と疎遠にしていたせいで、わたしたちはあまり親しくする機会はありませんでした。
母方の親族の化けの皮も剥がれ、障壁だった父も亡くなったので、
これからは是非妹たちと親しくして頂きたいものです。

しばしの談話が終わり、D氏が去った後は、
のんびりTVを見ながらご飯やお風呂を済ませ、寝るのが早い末妹が寝室に引いた後は、次妹Wのとまらない話を聞き続ける。

未だ過剰なアドレナリン

倒れていた父の第一発見者になったWは、私以上に気が高ぶっていて、
テンション高い上に私以上に全く寝ておらず、
とにかく話を聞いてねぎらい共感し落ち着かせて、なんとか日付が変わる前に寝かせたのですが、

朝の三時くらいから、なんかTVのある部屋がガタガタ言っている。
様子を見に行くと、目が覚めてしまったWは、TVの前で水を飲んでいます。
「少し寝たのだけど、クーラーの風がロールカーテンを揺らしてぶつかるリズムが、お経に聞こえてきてしまって眠れなくなった」
とかで、変わらずテンション高いまんま。

これは放っておいたらまずいな。
わたしもそのまま起きだし、更に話を聞いていたところで、背後で物音がする。
わたしたちの笑い声を聞いて目が覚めたらしいOが、信じられないものを見る顔でこちらを凝視していました。まだ四時前だしね。

目が覚めてしまったからとOを寝室に戻し、
わたしはそこから5時くらいまで、夜明けに白む窓を見ながら話に付き合って、寝直しました。

つづく。

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