シェア
【器の修繕、金継ぎ】図師千穂
2024年1月27日 21:59
金継ぎはもともと、大名が拝領するような、高価な器を修繕するためのものでした。たとえば江戸時代、長屋住まいの庶民は、金継ぎでなく、釉薬で割れ目を埋めて、再度低温で焼く、「焼継ぎ」という修繕方法が主だったようです。 なので、金継ぎは、漆芸の技術を持った、特に蒔絵師が副業で行っていたもので、「蒔絵」の技術を施して、陶磁器を修繕します。 漆芸自体は、奈良時代頃、中国大陸から伝わった痕跡が残って
2024年1月21日 16:35
金継ぎには、金だけでなく、銀や錫や漆など、いろいろな仕上げがあります。 中でも、銀仕上げは純銀を使うので、シルバーのアクセサリーと同じように、経年変化をします。環境によって、黄色味がかったり、褐色になったり、黒ずんだり。 ※銀丸粉は、シルバー磨きクロスを使って、ご自分で再び輝きを取り戻すことができます。銀消し粉は、すぐにはがれてしまうので、クロスを使うことはできません。 器によっては
2024年1月6日 23:19
これは、金継ぎや漆芸をする側からの見方になるのですが、本当に、心の養生であり、修行・修養であり、冒険の旅でもあるな、と、日々思います。 「直す」という行為は、とても心地のいいものです。過程の大変さとは別に、壊れて、存在意義を失ったものを、自分の手で直し、また命を吹き込む、というのは、直し手にとっても、心の養生となります。 さらに、「漆で」なおす、と、そこに、ままならない相手、のような