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今一番尊敬すべきは、山菜の在処を知る人。

登山やハイキングで山に入ると、決まって見つける看板は、「山菜を勝手に採ってはいけません」看板。「とっていいのは写真だけ」を心に刻む私ですが、最近は、見つけることすらなかなか出来ない山菜なのです。鮮度が命の山菜類は生の状態でスーパーに並ぶことは稀で、見つけたとしても一つかみ(10本ほど)1,000円近くするほどの貴重な食材。国産の水煮は少なく、業務スーパーで年中売られるものはほぼ中国産です。山菜そばが好きな私ですが、山菜が入るだけで急に高くなるので、密かにこの数本で300円分か、、、(かけそばとの差額)なんて思ってしまったり。

桜の散り始める頃が、ワラビの芽が出てくる時期らしいです。まさに今! そこで、暮らし上手な先輩と豊田市の山に山菜採りに出かけることに。そこは、豊田市山間部の茶畑。日当たりが良く、気持ちの良い風が吹く小高い場所でした。お知り合いの畑なので、一声かけて入っていくと、段々畑のようになっている土手に、ワラビがいっぱい。ワラビの葉が枯れてモシャモシャしている場所や、茶畑の中を探すと出てくるよとの先輩のアドバイス通り、1時間弱で袋いっぱい採れました。畑の肥料を浴びたワラビは太くてしっかりしてました。

春ワラビは柔らかくて美味しいけど、秋までワラビは取れること、わら灰で灰汁をとると更に美味しいこと、太いワラビはコシがあって絶品なこと教えてもらい、終始ワラビの話で持ちきりでした。あぁ、楽しかった〜。

家に帰り、早速教えてもらった方法でアク抜きをし、今朝最後の水洗いをして試食してみると、シャキシャキして、ワラビの味が濃い絶品に仕上がっていました。おひたし、醤油漬け、山菜ご飯、山菜そばはもちろん、さまざまなアレンジ料理を試してみようと思います。

山菜を採って、季節の食事を楽しむ暮らしは、本当に豊かだと感じます。今の私にはインスタ映えするカフェ飯よりも、流行の韓流飯よりも、山菜の生えている場所が気になって仕方ありません。下ごしらえから調理の仕方まで、結構手間なこともありますが、自分で採って作ったご飯は格別です。よく聞く言葉になってしまいましたが、改めて実感した春の日でした。


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photo by:小島邦康(Artical Inc.)

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