時間を無駄にすることは、命を無駄にすること。

私は時間の使い方が下手だ。

元々下手、ってこともあるが、
ここ最近は年々下手になっていってる気がする。

とにかくSNSやインターネットを見続けてしまう。
そこに、本当に欲しい情報なんてなければ明日には忘れてしまっている内容ばかりなのに。
膨大な時間とスマホの通信データをネットに取られてしまっている。

本当に無駄な時間だと思う。

前はこんなんじゃなかった。

家にいる時も本をたくさん読んでいたし、
インターネットでも時事ネタや歴史的なこと、海外で起きていることなど、少しでも文章を書いたり演じたり(当時は演劇活動をしていたから)することに役立ちそうな、身になりそうなものを目にするようにしていた。

それが今じゃ、

広末涼子が書いたと言われている手紙や日記を読み、キャンドル・ジュンがいかにモラハラ的かを解説しているTwitterを熟読する始末。

マジで時間の無駄である。

自分でも相当無駄な時間を過ごしていることはわかっている。
それでも無駄な時間の消費を辞められないのは、
理由はただ一つ。暇だからだ。

現在仕事をしておらず(始めたのだが色々と問題がある職場だったためすぐにやめた)、
専業主婦(とはいっても家事も大してしていない)。
子供はいない(欲しいとも思っていない)。
それどころか、新しい土地に引っ越したばかりで友達もいない(引っ越す前から友達は元々少ないけども)。

オマケに、
ここ1週間から10日ほどは生まれて初めてのコロナウイルスに感染してしまい、全く身動きが取れない状況にいた。
そのおかげで元々の暇さ加減というか
「何もやる気がおきない(できない)日々」という、無駄な時間の経過に拍車がかかっていた。

何もできない体調の上、外にも出れないから気が滅入る。だからひたすらスマホを見る。そしてまたやる気が出なくなる。だから何もやりたくない、の負のループ。
たっぷりあるはずの100GBというデータ容量もあっとゆうまに上限に達した。
(TVerで昔のドラマを観まくっていた。)

これじゃいけない…。
なんか私、今ヤバい気がする…。
これじゃ、人間がダメになる。

言葉では説明できないほど、人間としての大事な何かを失ってしまいそう…。

そんな危機感を感じた私は、SNSとの付き合い方を徹底的に見直し、スタイルを変えることにした。

人を本当の意味で動かすのは、いつだって危機感だったりする。

まず、Twitterをやめた。
これまで更新はしていなくてもアカウントがあるだけでなんとなく開いて閲覧することが癖になってしまっていたから、それだけでも膨大な時間を取られていた。

本来、知らなくていい筈の情報が勝手に脳内に入ってくることは、いざ必要な情報を得たいと思った時に、脳の容量に空きスペースがなくなってしまう。
これはとても恐ろしいことだ。

他人が発するどうでもいい情報で脳内がパンパンだと、たとえば災害時なんかに本当に欲しい情報を求めた時、脳が混乱してしまう。
瞬時に理解できなかったり、取捨選択できなかったり…。
また、SNSで「他人の意見に左右される」機会に慣れすぎて、自ら考える力すらなくなっていくだろう。
現に、今の私がそうなのだ。
これは、本当に本当に恐ろしい。
不倫の手紙を全国民に公開処刑されることよりも恐ろしいことだと思う。

コロナウイルスに冒されていた約1週間、朦朧とする頭でそんなことを考えていた私は、その恐ろしさと実際体に迫り来る悪寒で、ダブルの意味で震え上がっていた。
そしてTwitterのアカウントをそっと削除した。
万が一今後発信する内容的にそのアカウントを使いたい時には、必要なときだけ復活させるようにすればいい。

削除したものとは別でもう一つアカウントは存在させている。
だけどそのアカウントでは発信することがハッキリしており、友人や知り合いなども一切フォローしていないし今後もするつもりはない。
【欲しい情報のためのアカウント】ときちんと位置付けているから、関係ない情報には目がいかないのだ。
削除したアカウントは芸能活動のためにやっていたものだったが、いろんな人をフォローしていたことで情報の種類もバラバラ、質も量も、お世辞にも決して良いモノばかりではなかった。
だからいろんな種類の情報がいろんな角度から入ってくることにとても疲れてしまった。

削除してしまえば、開くものがない。
見ることがなければ、情報が入ってこない。
脳にも心にも余裕ができたみたいで、その余裕で今こうして文章が書けている。
私としては昔の自分に戻れたような、とても心地の良い状態になった。

Instagramも、「発信するためだけに使う」と決めた。
それまでは「なんとなく」使っていたから、「なんとなく」他人の発信を見ることに消費してしまっていた。
だけど一度決めてしまえば案外すんなりと付き合い方をチェンジできた。
ここ数日は、これまでアップしようと思って撮っていた写真を火がついたように連投している。
いままで、如何にアウトプットではなく、インプット(そしてそれは生産ではなく、消費)に使ってしまっていたかを思い知った。

よくよく考えたら、

「男が沼る女の特徴」

とか

「この夏絶対行きたいホテル５選」

とか

「どれだけ食べでも痩せる魔法のレシピ」

とか。

死ぬほどどうでもいいな。

沼る特徴なんて必ずしも当てはまるわけがないし、
行きたいホテルなんて自分で探すし、
痩せたいなら食うな。

他にも、

知らん女のメイクビフォーアフターとか、
迷惑動画に制裁を加えているコメントとか、
そこらへんのカップルのモーニングルーティンとか。

うるせー。

もう、とにかく、うるせーよ。

本当にいらない情報だらけだ。

ベルトコンベアのように次から次へと流れてくる情報たち。
お腹いっぱいのはずなのに、無理やり食べさせられているようで、時々とても吐きそうになる。

もちろん、それらの情報が必要だったり楽しめる、という人のことは否定しない。無料のコンテンツだ。どんどん楽しめばいいと思う。
だけどそれらは私には必要がない。
だから、
「なんとなくダラダラと」観ることはやめる、という話。



これが不思議なことに、

「やめる」と意識した途端、
いらない情報が目に入ってこなくなった。
それどころかInstagramの画面にも表示されなくなった(!)

改めて、SNSとの付き合い方を明確にすることは、とても大事なことなんだなぁと思った。

時間は有限だ。
ぼーっとして過ごせば、多分気づいたら死んでいる。コロナウイルスに感染してそのことが身に染みた。今はそれが本当に怖い。


そう考えると、今まで何をしても全く感染しなかったのに、急にこのタイミングで感染して療養せずにはいれない状況になったことにも、意味があったんだろうな…。

とにかく、本当に本当に本当に、これからは、
時間を無駄にしない。

時間を無駄にするということはすなわち、
命を無駄にするということ。

「時間の使い方が下手だ」と言い訳してないで、きちんと考えて【時間】＝【命】を、大事にしていこうと思う。

さようなら広末。さようならキャンドル。



私が御両人に対し色々思慮を巡らせることはきっとこれが最初で最後だろう。

実際はキャンドルの動物の牙みたいなピアスばかり気になって、大して思慮も出来てなかったのだけど。

…いや、ほんっとうに、無駄な時間だったわ。