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「コロナウイルス」と「風の谷のナウシカ」の共通点

以前、アフターコロナを考える会に参加した記事を書きましたが、その時に「風の谷のナウシカ」の漫画版を勧められたので、読んでみることにしました。

映画の風の谷のナウシカは有名だと思うのですが、漫画版は7巻あって、実は映画では7巻あるうちの2巻の途中までの内容しか入っていないんですって。

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つまり、映画は宮崎駿さんが描きたかったことのほんの一部しかないということです。
そうなった理由は、色々と大人の事情的なものだったようですが、それはここでは置いといて、アフターコロナを考える会で「風の谷のナウシカ」をおすすめされたのは、ナウシカのストーリーが少なからず、今の世界と重なる部分があるからだと思ったんですね。
なので今回は、その点について考察をしてみたいと思います。
ちなみに、この漫画、ストーリーがなかなか難解で、2回通して読みました。

風の谷のナウシカのあらすじ(ネタバレ注意)

振り返りも含めて、ナウシカのあらすじをざっくりまとめたいと思います。ネタバレを含む内容になります。
かなりざっくりまとめるので、語弊があったら申し訳ありません。

ナウシカが住む世界は、イギリスで起きた産業革命(漫画内では「ユーラシア大陸の西のはずれに発生した産業文明」と書いてある)から約2000年後の世界、つまり今から1700年後くらいの世界という設定です。
人類は産業革命により以後1000年間は文明の発展を極めたものの、「火の7日間戦争」という出来事を機にその後文明は衰退し、その出来事から1000年後の衰退した世界でナウシカは生きています。
そこには「腐海」という人間にとって毒のある森が広がっていて、腐海の近くではみんなマスクをつけて過ごしています。
腐海の主というのが、映画でも出てくる大きなダンゴムシのような生物「王蟲(オーム)」です。
その腐海の広がる世界で、2大強国が戦争をしており、その中でナウシカが様々な人たちと出会い、助け合い、世界を救おうとする、みたいなストーリーです。(本当にざっくりで申し訳ない)

人々は長い間、腐海は人類の愚行により汚染された世界を浄化するために自然に発生したものと信じていました。
しかし、腐海は実は、旧人類が浄化された世界を再び取り戻すために人工的に造ったものであり、ナウシカたち人間もその一部だったというのが最大のポイントです。
つまり、ナウシカたちは汚染された世界でしか生きられないように造られており、世界の浄化が終わったら、ナウシカたちは腐海とともに死ぬ運命にあるということ。
最初から、ナウシカたちを作った旧人類が再度浄化された世界で暮らすという壮大なプランが練られていたのだというわけですね。

さて、本題にいきましょう。

ナウシカの世界の「腐海」と今私たちが生きる世界の「コロナ」を照らし合わせて考えてみました。

コロナ(COVID-19)は自然発生したものなのか?

コロナウイルスは、ウイルスなので私たちが生活する中で自然に発生したものと考えるのが普通かと思います。
腐海についても、人々はずっと自然発生したもの(神様が怒って天罰が下った)と信じられていましたが、実は人工物だったというところから、コロナは本当に自然発生なのか?という視点を得ることができます。
もしかすると、世界を変えたいと考えた誰かが裏で意図的にコロナを生み出し、裏で「ふふふ。計画通りだ」なんて思っているのかも、とか。
もしこれが本当なら大変なことですが、確かにこのコロナで世界は変わりました。
コロナが自然発生であれ、人工的であれ、世界的に重要なインパクトを与えたということは間違いありません。
そう考えてみると、この地球をまるで支配しているかのように文明の発展をさせ続けている人類に対するアラートのようなものなのかもしれないと思い至るわけです。

コロナ(COVID-19)が地球に果たす役割とは

腐海が汚染された世界の浄化の役割を果たしていたように、コロナも地球に対して何らかの役割を果たすべく生まれたのかもしれません。

ここで、コロナの登場により起きた変化を整理してみましょう。

・経済活動の削減
・世界的な移動の削減
・テレワーク推進
・人々の密集機会の削減

これらは私が感じている影響なので、他にももっとたくさんあると思います。

そして、上記の変化のポジティブな部分に注目してみると、

・経済活動が減ったことで、働きすぎていた人が時間を取り戻すことができた。
・移動が減ったことで排気ガスが減り、大気汚染が緩和された。
・なかなか導入が進まなかったテレワークが急激に広まって、より自由に働ける人が増えた。
・「直接会えない」というところから、オンライン飲み会やオンライン演劇など新しい形のエンタメを楽しめるようになった。

といったことが挙げられます。
ここで、コロナがもし人類に対するアラート的な役割だったとすると

「人間よ、働きすぎではないか?」
「人間よ、移動しすぎて地球を汚しすぎではないか?」
「人間よ、時間や場所に縛られすぎではないか?」
「人間よ、密集しすぎて危険だよ」

という、我々人間が気づかぬうちに過剰になってしまっていることを是正しようとしていたとも考えられます。

ナウシカから学べること〜拒絶しない心〜

今まで書いたことは、あくまで結果論です。
ナウシカのストーリーから着想を得て、起こった出来事に対して妄想を膨らませただけですが、ここからは教訓的なことも書いていきたいと思います。

私が「風の谷のナウシカ」を読んで一番感動したのは、ナウシカの何に対しても拒絶をしない心です。
ナウシカは、普通の人なら見たくも触りたくもないような、悪い心に犯されてゾンビのようになってしまった人に対しても、拒絶するのではなく、同情の心を持って寄り添っていました。

これは、物語の序盤に登場する、キツネリスのテトとの出会いのシーンが象徴的だなと思います。
テトは人が怖かったみたいで、最初は威嚇の姿勢を示して、ナウシカが手を伸ばすとナウシカの手を噛んで流血させてしまいました。
それでもナウシカは手を引っ込めることなく「おびえていたんだね、大丈夫だよ」という感じで、テトを受け入れました。
そこから2人は相棒になります。

ナウシカは、どんな状況でも誰に対してもこういう姿勢なんです。

人を見た目や境遇で差別せず、たとえ自分が拒否られようとも、
絶対に自分から拒否しない姿勢、敵を敵と思わない姿勢

だからこそ、誰にも心を開くことのなかった人たちが、ナウシカにだけは心を開いていきます。
この姿勢は、一個人としても見習いたいですが、おそらく人類のコロナに対する姿勢もこうあるべきなのではないかと考えました。

多くの人はコロナを「敵」と認識しているかと思います。
でもコロナは敵ではなく、私たち人類に重要なことを気づかせてくれたとても重要な存在であると、そう考えることはできないでしょうか。

ナウシカの物語で、多くの人々が「vs腐海」だったのに対し、ナウシカだけは「with腐海」の姿勢を貫いていました。
「人類に損害を与えたコロナは悪だ」と断定せず、ナウシカのように広い心で受け入れてみることで、見えてくるものがあるのかもしれません。

ナウシカの姿勢が、今世界で言われている「withコロナ」のヒントになるのかもしれないと思い、私の個人的な考えをシェアさせていただきました。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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