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キッズアスリートの育て方

「目的を忘れた考えは、たとえ、
どんなに論理にかなっていようとも
どこか分別に欠けたところがあるものだ」

トルストイは著書「人生論」でこう記した。
何かを考える時にその目的を忘れてしまったら
考えたその論理すらズレて無意味だということです。

僕はこれを読んで1つのシーンが頭に浮かびました。

それは自分が所属していた少年野球チームに顔を出した時です。
僕は久しぶりの野球を子どもたちと楽しんでいました。

しかしベンチからは
「ゴロは正面で捕れ!」「打つ時はこういうフォームだ!」
コーチや熱血なお父さんからゲキが飛んでいました。

僕はあまり理解が出来なかったんです。


なぜなら
野手ならバッターをアウトにすることが目的であり
バッターなら打つことが目的(場面によりますが)だからです。

つまり本来は
アウトに出来るなら横で捕球しようが逆シングルだろうが構わない。
打てるのならどんな振り方だろうが構わない。

どんなにキレイな理想的なフォームを身に付けていても
本来の目的(アウトにすること、打つこと)が達成されなきゃ意味がない。

しかし
指導者はみんなフォームのことやハウツーばかりを子供に指導する。
そして子供たちは
その架空の理想のフォームを身に付ける練習をする。

正面で捕ることを追求して横のボールをミスする
理想な打ち方を追求して思いっきりバットを振れなくなる
次に
正面に入れないのは足が遅いからかもと思ったり
バットを振れないのは筋肉が無いからかもと思ったり

自分の課題がだんだんとズレていく
そしてどんどん本来の目的を見失っていく。

僕が見ている以上子どもは僕らより頭がいいと思います。
壁にぶち当たれば自分で考えて試行錯誤を続けていけるんです。
周りが何も言わなきゃですが・・・

とはいえ僕も高校までの野球人生でその目的を見失っていました。
むしろ気付いていなかったんです。


野球に限らず
いつの間にか本来の目的を気付かずに競技人生を終えた人は多いと思います
目的を見失わなきゃ物事をシンプルにとらえることが出来る。

だからこそ指導する大人は
「本来の目的を見失わせないこと」
を子どもたちに教えていく必要があると思うんです。

打てなくて悩んでいる子がいたら
「ここをこう」と指導するのではなく
「来た球を持っている棒で思いっきり打ってみな」みたいな感じで
シンプルな声かけをしてほしいです。


※個人の見解なので賛否両論あると思います。
 ただ是非気になる方いればコメント下さい。



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