見出し画像

親友を購入できる不思議なお店だとっ!

こんばんは。
本日ご紹介するのは北欧ノルウェーの本屋さんで一目惚れした絵本です。
その名も『親友缶詰』(原題 Bestevenn på boks -未邦訳)Hanne Buch著

親友と喧嘩してしまった主人公は、なんとも怪しいお店へ入っていきます。そこには「親友缶詰」なるものが売っているのでした。
「どんなお友達がお好みかしら?」「おもしろい子がいい?怖い話が得意な子もいるわよ」とセールストーク満点の店員さん。w
「お人形遊びが好きな子がいいな・・・。」とつぶやく主人公に店員が勧めた缶詰には二つ結びの可愛らしい女の子が描かれていたのでした。
はてさて、無事にご購入となった「親友缶詰」を自宅に持ち帰り、取扱説明書を見ながら開ける主人公。
缶詰の中から出てきた小さな人形は瞬く間に普通の人間の女の子のサイズにまで大きくなりました。
「私はリーセよ。人形で遊びましょ♡」
リーセ人形との人形遊びは楽しかったのですが、段々と状況は深刻な方向へと変化していきます。夜寝ていても、宿題をしていても人形で遊ぼうと迫るリーセ人形。(もはや、ここまで来るとホラーです・・・はいw)

困った主人公はリーセ人形と距離を置こうとします。「喧嘩したままだった親友と遊びたいな」
ある日、相変わらず人形遊びを迫るリーセ人形に堪忍袋の尾が切れた主人公はリーセ人形の首の後ろについている緊急ボタンを押します。
小さく縮んだリーセ人形を元の缶詰の中にしまう主人公。缶の中から怒って喚いているリーセでしたが、次の日には例の不思議なお店に返品されてしまいます。返品理由は故障でした。

最後に主人公は喧嘩していた親友と仲直り。そこで物語は終わります・・・。

*人形工場に故障修理のために返品された人形リーセの物語は第2作『魔法の人形工場』へと続きます。

この絵本を書店で見たとき、独特のイラストが目に止まりました。日本ではあまり見かけない系統の絵です。立ち読み中、親友が入っている不思議な店が登場したところで「買おう!」と思いました。
子供の頃、こんな不思議なお店があったらなと妄想していたことを思い出したんです。さすがに「親友缶詰」という発想はありませんでしたが、現実にはなさそうな不思議な世界に子供の頃は惹かれることがありました。小学校1年生ぐらいの頃からファンタジーとかホラーな物語も大好きで、もしかしたら実際にもそんな世界が存在しているんじゃないかと思っていたんです。(私だけ?)

この『親友缶詰』の物語は次作の『魔法の人形工場』と『望み実現機』へと続いていきます。我が家の娘やお友達もこのシリーズが大好きで、学校の図書館は常に貸し出し待ちです。

著者のHanneさんは日本が大好きなんですよ。『親友缶詰』のイラストにもトトロが登場していたりして、日本人としては「おっ☆」と思いました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?