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サバイバルな日常

去年カナダに渡航してからあまり日常の様子を発信してこなかったんですが、1年暮らしてみて気付いたこととか感じたことをまとめてみました!
いろんな出来事があったので、今後ゆる〜く発信していこうと思います。

1年経ってみて

カナダに入国したのが2023年3月3日のこと。
もうすぐで1年を迎えます。来る前は生きていけるか不安で仕方がなかったけど、1年後の今こうして元気に暮らしています。
こっちに来てから学校に通うわけでもなく、現地の仕事をするわけでもなく、人と密に接するようなコミュニティに属さず、漂うように日々を過ごしていたので、自分と向き合う時間がこれでもかってくらいありました。
こうやって1年後も元気よく暮らせていることにまずは感謝です。

海外に移り住んだ人が、生活するだけなら言葉が話せなくても誰でもできるというのをよく耳にする。確かに国が変わって言葉が話せないからと言って路上での垂れ死ぬことはさすがにないと思うけど、言葉が話せる話せないにかかわらず、これまでとは違う場所で暮らす。というのはどこでも大変なことだなと実感。
国を跨がなくても、例えば地元から上京したことがある人は、住み慣れた町を離れて都会の暮らしに慣れるのは大変だったと思う。私も大変だった。何が大変だったのかは今では思い出せないし、なんなら去年までも東京で踏ん張りながら(いろんなことが意訳されてます)暮らすのは大変だった。笑
そこにさらに言語の壁がプラスされるといったところでしょうか。
この言語の壁の部分は、こっちに来る前に想像していたよりも低かったんですが、その壁を乗り越えた先にもう一つ別の壁が。

信頼できるネットワーク

スーパーで食材を買ったり、カフェでお茶したり、家探しや役所の手続きなんかは問題なくても、もっと些細なことが私にとっては意外とハードルが高かった。
例えば、引っ越すときに荷物を運ぶのを手伝ってって気軽に言える友達がいない。とか、ベッドの組み立てをしたいんだけど、工具貸してくれないかなといえる頼れる人がいない。とか。
日本にいるときは家族が引っ越しを手伝ってくれたり、ちょっとしたことなら友達に頼れたけど、家族も友達もいないところで気軽にお願いできる人がいない。
コミュニケーション能力がどんなに高くても、いいコネクションは一晩では築くことができないからどうしても年月がかかる。
たまに助け舟を出してくれる人もいるけど、信頼に値する人かをその場で見極めるのが難しかったり、あとはどこまで頼っていいのか、頼るのが下手くそな私はいつも気を遣って結局自分で抱え込んでしまう。
ガードが固すぎてもダメだし緩すぎてもダメで、心から信頼できる安定したコネクションを築くのは難しいなと感じてる。
これは現代社会では場所に関係なく、大なり小なり誰しもが抱える悩みだと思うけど、やはりここでは「外国人」という立場なので、それを逆手に取って搾取してくる人もいるし、何か不利な立場になったときにそれを支えてくれる後ろ盾がないとなかなか攻めることも難しかったりして、結局相手のテリトリーにグワッと踏み込めないのである。
幸いにもこれまで大きなトラブルもなく過ごせているので、それだけで上出来だと自分を褒めてあげたいけど、たまに自分でもコントロールできない状況に陥った時にサッと手を差し伸べてくれる人が周りにいるという安心感があるのとないのとでは全然違うと思う。

安心できる場所

そういったネットワーク、謂わば社会関係資本も大事だけど、こっちにきて衝撃だったのが安心して住める場所を確保するということ。
恐らく私は比較的ハウスオーナーやルームメイトには恵まれている方なのですが、SNSで流れてくる情報を見ると、もっと不遇な対応をされたり、悪い環境で過ごしている人が多くいると思います。
以前カナダでの家探しについて記事にまとめたんですが、ある程度の人生経験とか言語スキルで致命的なトラブルとかは回避できても、急にランドロードから退去命令がでたり、ルームメイトと反りが合わなかったり、こういった外的要因はコントロールしようがない。なので、安心してご飯が食べられて、お風呂に入れて、ゆっくり眠れるという基本的な環境にいれるだけで本当に奇跡です。笑
需要に対して供給が追いついていないカナダの住宅事情が根本にあるので、これも仕方のないことではあるけど、基本的に毎月20万くらい家賃に回せる資金力がない限り、一人用のコンドに住むのはまず難しいので、誰かとルームシェアが基本になる。
実は今の家に引っ越してきた初日に、ルームメイトから「私の友だちが家のリノベーションの関係でこの家に2週間くらい住むからよろしくね。」と言われ快諾したんだけど、結局3ヶ月もいて、その間まぁまぁ窮屈な思いをした。
他人と住むには、それが同じ家族であっても、パートナーとの同棲であっても、ぶつかり合いやストレスは付き物なので多少のことは目を瞑るしかないんだなと改めて実感。

皆がそれぞれの場所でサバイバルしてる

こうやって考えてみると、知らない土地、コミュニティでの孤独感とか、他人とどう折り合いをつけていくかとか、人類に普遍的な課題が見えてくるような気がする。
いきなり強制退去させられるのは結構カナダ特有かもしれないけど、日本でもいつ地震で家が壊れるかわからないし、そういう意味では安定、安心なんかない中で皆生きているんだということを再確認。
そうやって考えてみると、今周りにいる人との繋がりとか、屋根があって眠れる場所があるとか、当たり前のことに感謝できるようになる。

日本にいる時、日本が好きで海外からくる人がやっぱり同じような悩みを抱えていて、私はそれをなんとかできたらいいなと思って、使わなくなった食器とかあげたり、カフェ代奢ったり、できる範囲のことをしたこともあった。自分に余裕がない時は自分に集中すべきだけど、余裕がある時に絶賛サバイバル中な人を見かけたら手を差し伸べてあげられる人間でありたいなと思った。サバイバル中というとちょっと大げさに聞こえるので、困ってる人といった方がいいかもしれないかな。笑
これからもカナダでのサバイバル生活は続きます。

記事のカバー写真はカナダに来て最初に借りたお家。
SelmaとMark(カップル)と私と3人で、一軒家の1階と2階をシェアしてました。
Craigslistで見つけて、6ヶ月間お世話になったお家。
緑の外壁が可愛らしい、心地いいお家でした。どこかでこのお家のことも書くかもです。

ここまで読んでくださりありがとうございました :)


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