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こういう物語が書きたい:学園祭ボイス2019の感想:0006


マガジンに改めて入れた時、一応読み直して見ました。すげー恥ずかしい記事でした。

なんかもう非公開扱いで下書きに戻そうかと思いましたが、noteでこれからやってこうと始めた頃、技巧もなくただアクセル全開ふかさなきゃ続けられないと思ってたので、人に伝えるよりも、自分の書きたいニッチな視点で好きを語りました。ごめんなさい。

やたら青臭いし、伝わらないだろう主観的な書き方をしてます。(それは今もか。)

でも、言葉を書くのが好きな人間が、こんな話を書きたいと憧れ続けてる。それが、このピエロのボイス感想を書く原点です。今でも。


…カッコ良さそうな事書いたけど、やっぱりこの記事は読まないで、できたらここに埋め込んだ記事を読んでください。

↑2020/06/13追記






 この話は今推しているジョー・力一というピエロの、学園祭を舞台にしたシチュエーションボイスの感想を書いたものです。自分のシチュエーションボイスの聞き方って、キャラクターの力一というより、どうしてもボイスという短編映画を撮っているジョー・力一(りきいち)監督って勝手に思ってるとこがあります。(脚本・演出は本人が担当していて、YouTubeの雑談にて裏話が聞けたりする。)

 そこら辺の視点はちょっと違うので、苦手な方はごめんなさい。でも、自分はこのピエロの作る話、自分も書きたいと思って憧れるファンなんです。※既に販売は終わってしまいましたが、知らない人でも興味を持ってくれるように心がけて書きました。

 


 今回のお話は、学園祭の仕事を依頼された力一が、「あなた」さんにマネージャーを務めて欲しいと頼んできます。
頼りにしてもらえるのは嬉しいでしょうね~、こうして二人は学園祭に出向きます。「あなた」さんは、力ちゃんの仕事ぶりを垣間見たり、一緒に食べ歩きをしたりします。ミスコンの司会など大きな役回りから、ペットボトルボーリングのピンを直す謎の雑用までこなすものだから、タイムスケジュールがきっちきちになってるものの、忙しい中しっかり楽しんでいる。


 トラック1の開幕に鳴り出す携帯のバイブ音がね。グッと掴まれますね。
 やっぱ音真似とオノマトペは力一さんの真骨頂だなと思う。バイブ音は割と簡単なのかもしれませんが「あ、これ声でやってんじゃん」って気づくと、思わずニヤっと頬が綻んでしまう。


 それで今回のボイスは、物語の視点が何層にも入れ子みたいになっているように感じたんです。
「あなた」さんの視点では、情〇大陸みたいなドキュメンタリーのように校内を奔走し、仕事をこなす力ちゃんを追いかけている。
 その外側で、力一と「あなた」さんの二人は、学園祭という学生主導のイベントに招かれた大人であり、学園祭を楽しみつつも異邦人のように一歩引いて俯瞰している。


 カメラワークがうまいといいますか、学園祭の情景が1シーンの1シーンの切り取りでなくイベントの賑やかな様子とか、生徒の後ろ姿だとか、情景がクリアに思い描ける。聴いていてワクワクしました。

 複雑な視点ではある一方で、力ちゃんが今回特に躍動していて、仕事をこなしつつ大胆に「あなた」さんにアタックしています。脇役にならず、主人公をきっちりこなしています。
 年齢を気にしつつも羽目を外そうとして、うまく外れなかったりして照れる姿が人間臭くて、そういうところがこの人の魅力だな〜、と感嘆のため息が出ました。
 



 しかし、ラストのトラック6でそれまでの視点が一転します。
ある秘密が明らかになり、それまでの俯瞰の視点が、終盤でぐっと力一にフォーカスされます。

 ……生徒は既に後夜祭に向かい、人気のない校舎。それまでイベントの進行として学園祭を支えた大人側の力一が、「あなた」さん一人のための力一になる


 暗がりの中、狭い廊下を歩きながら穏やかに話している姿がくっきり浮かんで、その静けさが映画館でエンドロールを観ているような余韻を伴っている。
 今明かされる衝撃の真実!…という程では全然ないのだけれど、このピエロの生い立ちを知っていると複雑な気持ちになります。(生い立ちについては、プロフィール動画で紹介してる中で赤裸々に語っているアレです。)
 
最後まで聞き終えてから「力ちゃん、どんな気持ちで仕事していたんだろう?」と頭からもう一度聞きたくなります。
 文句なしにこのボイスは面白かった。ここで得た感動を自分の中に取り込んで、どうにかして形にしたい。そんな情熱を与えてくれました。

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