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カスハラ問題 一刻も早い対策を望みたい

ようやく「カスタマーハラスメント(カスハラ)」に関し、対策を強化するため法整備も含めて動き出すようです。気持ち的には「やっとか」と「一刻も早く進めてほしい」という想いです。

これまで色々なところで働いてきましたが、振り返ってみると仕事内容や職場内の人間関係よりもカスハラに悩まされて辛かったことのほうが多いと思います。そして今でもふとした時に思い出します。
いじめ問題と同じで、する側は忘れてしまってもされた側は忘れません。

以下は特に辛かった体験です。
①新卒で最初に働いたコールセンターでのカスハラ
理不尽な内容で怒鳴られるのは日常茶飯事ですが、必ず本名の苗字を名乗らなくてはいけなかったため、ターゲットにされると指名で何度も電話がかかってくるようになります。内容もエスカレートしていき身の危険を感じるような言葉を浴びせられます。退職した後も私宛に指名でかかってきていたと聞いてさらに恐怖を感じました。実際に、コールセンターで働いていた人が待ち伏せをされた事件もありました。最近フリーダイヤルが減った一因でもあると思います。
②公立病院で働いていた時の土下座強要→結果的に土下座をすることに
公立病院内のある部署で受付をしていた時、ある一人の患者さんからいきなり「あなたの表情が気に入らない、上司を呼びなさい」と言われました。その場には同僚が数名いて「どうしよう」となったのですがもの凄い剣幕だったので上司を呼びました。そこでは何度も私の表情と対応が気に入らないと繰り返され(同僚曰く問題はなかったはずなのですが)、謝るしかない状態になり私と上司で謝罪しました。すると「この場でこの子が土下座しないと気が済まないわ。この病院は公立病院だからもっと上に言ったら大ごとになるでしょう?」と畳みかけるように話し出されました。どこかの部屋ではなく大勢の人が通る廊下で大声で怒鳴られ続け、もう埒が明かないと思い土下座をするという選択をしてしまいました。悔しくて情けなかったこの感情は忘れられません。土下座をした後も「もっと早く初めから土下座をすれば良かったのよ」と捨て台詞も言われました。厳密には委託業務で働いていたので、上司と言ってもその部署を取りまとめている長という立場の方に立ち会ってもらったのですが、結局横にいて見ているだけでした。
この患者さんは定期的に通院されていたのですが、私と遭遇しないように配慮してくれたのは同僚でした。
今はわかりませんが当時は患者さんを「様付けで呼ぶ」ルールもありそれにも少し違和感がありました。

どちらも20代の体験だったのでそれから20年くらいは経ちました。それでも当時のことは鮮明に記憶に残っています。カスハラをする人は一部の特別な人ではないし、誰でも被害に遭う可能性はあります。そして例えどんな理由(病気や精神的な問題など)があっても、見過ごしていけないと思います。
人の尊厳を傷つけるハラスメントがなくなることが一番ですが、まずは対策を講じることで少しでも働いている人が守られる社会を願っています。

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