初めて本を作ったレポート&文学フリマ東京37に向け、宣伝とごあいさつ
いやー「文学フリマ東京37」がいよいよあと8日後に迫ってまいりましたよ。
私は、つい最近まで、この文学フリマでの刊行のために励んでおりました。
出来上がった本を手にした時、これはもう、なんとも言えない感動がありました。売れるか売れないかではなく、自分が書いたものが形になって世に現れた瞬間を経験できたこと、それが何より尊かった。
その初めての刊行に自身で携わり、本ができていく過程を知ることができたことは、私のなかで大きな経験となりました。
そこで、その経験をもとにどんな風に本を作っていったか、若輩ものながらレポートをまとめたいと思います。初めて本を作ったお話なので、この過程が合っているかは分かりません。そこを踏まえて読んでいただけると嬉しいです。
ここでは、小説「ぼくの甘くて怠惰な恋」エッセイ「インフレーム」はどんな作業の流れで作ったか、どのアプリを使って文章を作ったか、しまや出版とプリントパックを選んだ理由、本文&表紙の作り方は?、作ってみた感想、宣伝について、2冊を比較しながら述べます。
目次
1.本を作るまでの流れ
2.本文の創作はどのアプリを使ったか
3.しまや出版、プリントパックを選んだ理由
4.表紙の作り方
5.作ってみた感想
6.宣伝
1.本を作るまでの流れ
本を作ろう!いざ思ってもズブの素人、何から手をつけていいかわかりません。そこでまず始めたのが、youtubeでざっくり情報を仕入れることでした。
こちらは、同人誌の作り方、となっていますが、本が形になるには、どんな作業が必要か、ということ観点で見ました。流れもポイントも簡潔でとてもわかりやすい動画でした。本が出来上がるまでの全体のイメージが頭に入りとても良かったです。
注文
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入稿
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配送受け取り
超完結に言うとこれだけのことなんです。
注文は原稿を作った後でもいいですし、作る前に注文して、入稿日に合わせて作成してもいいです。
では詳しく、私の流れを説明します。
私はまず、youtubeを見て全体の流れを学びました。
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そのあと、原稿を作りました。
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原稿ができると、しまや出版のネットサイトから、原稿用のワードのテンプレートをダウンロードし、入稿用データを作りました。
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印刷をお願いするサイトにマイページ登録をして、見積もりを出しました。
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入稿日を決めて注文をしました。
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入稿日まで、夫に表紙を作ってもらい、原稿と表紙用データをPDF化し、zipファイルにして、WEBから入稿!
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入稿が完了するも支払いが決定した通知がきました。
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配送を受け取り、入荷完了!
2.本文の創作はどのアプリを使ったか
最初はChromeの機能のひとつ「ドキュメント」を使って書き始めましたが、このドキュメントは縦書き機能がなかったので違うアプリを探すことにしました。
縦書きの本で書籍化することを念頭においていたため、縦書きができる小説を書く専用アプリがないか、調べ始めました。いくつか試してみたなかで、選んだのはふたつでした。
Noraはとっても便利なツールで、小説の登場人物の一人一人の詳細な設定を書き留めておく機能があります。
横書きで書き始めても、縦書きで書き始めても途中で簡単に縦にも横にも変更できます。また、プレビューモードで読み返す操作もすぐにできるので、書きながら速やかに、製本した時のイメージを掴みながら書き進めることができるのが良かったです。
セリフのあとは自動で段落を下げる機能がついていますし、「…」も専用ボタンがありクリックひとつで作成できます。
TatePadはシンプルな縦書きのみのツールです。複雑な機能がない分、すみやかに使い始められ、使用感を確かめることができます。PDF化や、他アプリからのペーストも可能です。
書き始めはふたつを使っていましたが、そのうちNoraを使うようになり、製本の段取りに進むうち、Wordを使って入稿する選択肢により、私は最後はWordで仕上げることになりました。
自分で、ワードを使って自分で書式設定して書ければいいのですが、私はそれも難しかった。
そんな私にもできたのは、しまや出版とプリントパックには本文を書く「テンプレート」なるものがあったのです!!
大きなアウトラインの設定はなしで、自分は本文を書くだけで入稿データが作れちゃうと言う代物です。めちゃ良かった。
3.「しまや出版」と「プリントパック」を選んだそれぞれの理由
なぜ小説「ぼくの甘くて怠惰な恋」をしまや出版で製本してもらうことに決めたのか。
これはもうずばり、前回の文フリ東京36の会場でこの本を買ったからです。こちら↓ しまや出版「文字書きさん向けガイドブック」
文学フリマ東京36に行ったのは、その次の会で自分も出店したいと考えたから。
それにしても、製本に関して初めてで、右も左もわからないわたしは、改めて印刷所を選んでも、違いを比較するほどの知識がなく、この会場で見つけた、このガイドブックを本づくりへの足がかりとするしかなかったのでした。
結果、その後エッセイでお願いしたプリントパックはだいぶ安いことを知りましたが、何の知識もないと少し難しいです。
プリントパックより値段が高いものの、なんの知識もない初心者には非常に易しく使いやすかったと思います。
もう1冊のエッセイ「インフレーム」は文庫本小説を書き終えた後、入稿までの流れを体験した上で、プリントパックに挑戦しました。
プリントパックでは、「テンプレート」はあるものの、実際に原稿を作って、ワードからPDF化して入稿する際、文字の形崩れをおこしました。小説の時はこんな不具合なかったのに!訳がわかりません!
自分の使うパソコンのOSやワードのバージョンが悪さをすることや、自分の作り方が悪いことがわかりました。
この時初めて、しまや出版のテンプレートがこういった不具合にも対応できていて、速やかに入稿できたんだとわかりました。初心者に優し〜〜
プリントパックはしまや出版に比べて、とても安く感じました。小説は文庫本であり、ページ数も文庫で180P以上と多いので、当然割高にはなりますが、プリントパックで同じ条件で、のちに見積もりを出してみたところ、1万円以上差があったのには驚きました。
私はしまや出版でとても良い本に製本していただいたので、満足していますが。
どちらの会社も問い合わせると親切に教えてくれ、安心して作業に当たることができました。ただプリントパックはなかなか電話はつながらないので、心していてください。
4.表紙の作り方
表紙は、私は夫に作ってもらいましたので、作っていません。ごめんなさい。
しかし、小説もエッセイも、しまや出版とプリントパックそれぞれのホームページから、表紙用テンプレートをダウンロードして作成しました。
illustratorやphotoshopなどが使えます。
しまや出版では、出来上がったテンプレートに文字だけ挿入して、表紙を作るサービスもあります。そちらも便利ですよ。
小説「ぼくの甘くて怠惰な恋」表紙
エッセイ「インフレーム 創刊号」表紙
5.感想
本を作ってみて、一番の山場は、エッセイの入稿の時でした。
小説がとりあえず売れればそれで良かったものの、もし間にあえばエッセイも、という気持ちもあり、ダメもとで制作を進めていました。
あれ?なんとかなりそうかもと思って、カレンダーを見ると、あれ間に合いそう。そう思ったのが10月下旬。やってやれーとプリントパックに慌てて注文するものの、テンプレートを使って、作ってあった原稿をPDFにしたら、本文が段落ちしたり、ないはずのところに大幅な余白が出現したり、いくら直してもどんどんぐちゃぐちゃになるばかり。
プリントパックに、なかなかつながらない電話をひたすらに待ち、相談に乗ってもらったものの、使ってるマシーンが悪いとか(ipadで書いていた。本来推奨ではないそう)、ワードのバージョンが悪いとか、いろいろ原因がありました。
いやいや、文庫は今の条件で製本までできたのに!目前まできて諦めるしかないのか!しかし、諦めの悪い私は、お姉さんがいろいろ言っていたことの中にもヒントを得ました。
「中綴じ印刷で、A5で作るには、チラシ・フライヤーのテンプレートで代用できるけど、1ページずつ起こしてもらう必要がある」最初にそう言われていたのが引っ掛かった。
あ、もしかして!(長いので理由は割愛します)
そう考えてから実行した方法で、マシンはipadのまま、ワードはマイクロソフトのものに変更して作り直しました。なんと無事にPDFにしても原稿の崩れがなくなったのでした。
ドキドキしながら入稿し、これはむりです、と言われる電話がかかってこないかまたドキドキしながら。
しかし、無事入稿をすませ、今このnote作成にこじつけた訳です。
やっと宣伝に移れます。ポップも作れます。本をおく台や、お釣りなど、やることはまだいっぱい。
でもとにかく難所を乗り越え、エッセイも製本できそうでほっとひと息ついたところです。
とにもかくにも、つべこべいわず、まず飛び込んで作ってみて良かった!なんとかなった!やったぜ!が感想ですかね。
6.宣伝
ここまで読んでくださりありがとうございます。
文学フリマ東京37の会場でおまちしてます。
私は第二展示場、1階Eホール、く−5、におります。Flapriteです。
どうぞひやかしに来てください 笑
小説「ぼくの甘くて怠惰な恋」
12歳の歳の差カップルの恋愛小説。劇団員の「りょう」と脚本家「ゆき」の恋のお話。「今を生きて」ゆきに言った、りょうの強い想いとは。この恋は成就するのか?歳の差カップルの苦悩とは?若ものの輝き、歳を重ねたものの輝き、それぞれの年代の魅力を感じてほしい1冊。500円
エッセイ「インフレーム創刊号」
額縁(フレーム)の中の私は、母であったり、ナースであったり、もの書きだったり、ひとりのただの女性だったりと顔を変えて存在している。そんな私のひとりごとのようなエッセイ集。英語で「in~flame」からとったエッセイ集の名前です。フレームは額縁やフォトフレームのこと。~の部分が変わると状況が様々に変わる意味があります。500円
自分の本が売れるのは、もちろんのこと、皆さんの本も買いに覗きに行くのが楽しみです!!では会場で!!
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