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大正時代の和洋折衷コーデ。女学生の徽章バンドがオシャレすぎ

こんにちは、さないです。
私は普段からよく和洋ミックスなコーディネートをしているんですが、その際によく使うのが、帯締め代わりのゴムベルト

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上はリボンタイプのベルトなんですが下のようなタイプもあります。

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「イマドキのハイカラなコーディネートだなぁ」
とか
「こういうのもアリなんだ!」
とか、はたまた
「着物に合わせるなんて邪道だ!!」
とか色んな好みがあるかと思いますが、実は似たようなものがすでに大正時代にあったことをご存じでしょうか?

徽章ベルト

『少女画報』1925年(大正14年)1月号(菊陽町図書館)

この絵の女の子が腰に巻いてるベルト。とっても似てませんか??
分かりにくいかな?
実はこれ、学校の徽章がデザインされたベルトなんだそう。
女学生の袴の上や、洋装の制服につけていたらしいです。

このベルトが使われ始めた理由としては

①徽章を身につけることで学生としての意識を持たせ、風紀を取り締まるため
②同じく袴を履いていた職業婦人と区別するため

だとされています。

徽章

『創立五十年』東京女子高等師範学校附属高等女学校(国立国会図書館)

袴にベルトなんて今ではあまり見慣れない組み合わせなので、なんだか新鮮です!

で、ここからは余談なんですが、2つ上の『少女画報』の絵の女の子、袴じゃないですよね。。
袴×ベルトのちょうどいい画像がなかったのでこちらを使わせていただいたんですが、着物にスカートをあわせ、上にはコートらしきものを羽織り、足元はヒールです。

めちゃくちゃハイカラじゃん!!

実際にこんな格好をしていた女学生がどれくらいいたかはわかりませんが、この絵を描いたのは当時挿絵画家として竹久夢二と人気を二分していた高畠華宵(たかばたけかしょう)

若者から圧倒的な支持を得ていた彼の作品だと考えると、少なからずこのようなファッションに憧れを抱いていた人が多かったのではないでしょうか。

ちなみに私も似たようなコーデやってみました↓

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当時の袴onベルトは、ファッションというよりは、制服の一部であり、また女学生のステイタスシンボルのようなものになっていたと思われます。

とはいえ、制服が和装じゃなくなった今、大正時代の徽章ベルトを髣髴とさせるようなアイテムがカジュアル着物の小物として使われていることは、個人的にはなんだか感慨深いものがあります。

【参考資料】
・『ビジュアル日本の服装の歴史 ③明治時代~現代』増田美子(ゆまに書房)